1998 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト血清アルブミンの生体内メイラード反応に関する免疫化学的解析
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10660125
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
受田 浩之 高知大学, 農学部, 助教授 (60184991)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢村 正義 高知大学, 農学部, 教授 (20038300)
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Keywords | ヒト血清アルブミン / グルタルアルデヒド / モノグローナル抗体 |
Research Abstract |
ヒト血清アルブミン(HSA)をグルタルアルデヒド(GA)で修飾し、高分子量画分に相当するpHSAを得た。これをFCAと混和させ、6週齢のBALB/c系マウスの皮下に3週間の間隔で2回、注射免疫した。2週間後、抗血清の抗体価を非競合ELISA法により測定した結果、全てのマウスでpHSA及びHSAに対する抗体価が上昇した。抗HSA抗体を吸収後、抗pHSA抗体が存在していることを確認し、その抗体価の高かったマウスにpHSAを最終免疫した。免疫3日後に脾臓細胞を採取し、PEGによってBALB/c系マウス由来のミエローマ細胞(P_3-×63-Ag8.653)と融合させ、ハイブリドーマを得た。ハイブリドーマは96ウェル培養プレート中で、37℃、5%CO_2条件下で培養した。HSAに結合性を示さず、pHSAに結合性の高い抗体を産生している細胞を選択するため、非競合ELISA法を用いてスクリーニングを行った。その結果、96ウェル中7つのウェルでpHSAに対する抗体を産生する細胞の含まれていることが確認された。これら7つのウェルについて、限界希釈法によるクローニングを3回繰り返した結果、培養上清の抗体価が高く、かつ高い増殖能を有する単一細胞由来の5個のクローンを得た。これらのハイブリドーマの培養上清を用いて、本抗体の性質を調べたところ、本抗体はヒト以外の動物由来の血清アルブミン、例えば牛血清アルブミンのGA修飾物に対しても高い結合性を示したことから、GAによってタンパク質上に導入された修飾部位を認識するハプテン性の抗体であることが明らかとなった。 次年度以降は本抗体の免疫学的親和性を利用して、HSA分子表面に、GAと同様の修飾構造を発現しうる生体成分の検索を行う予定である。
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