1999 Fiscal Year Annual Research Report
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10660138
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山中 征夫 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (50012092)
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Keywords | ヤマビル / 生活史 / 個体群変動要因 / 生息環境 / 飼育管理 / ニホンジカ / 防除方法 / 房総半島南東部 |
Research Abstract |
ヤマビルの発生予測と防除方法を確立するための基礎として,以下の項目について,調査と検討を行った。 1.ヤマビルの生活史を解明するため,給餌を伴う室内飼育実験を継続して行った。ヒトの血液を吸血させた個体では,出生から死亡までの生存日数は最長で1378日であった。また,寿命を平均生存日数と仮定すると405日であった。 2.ヤマビルの個体群変動要因を解明するため,定位置における月1回の野外個体群の採集を継続して行った。採集個体数は1991年をピークに1996年まで減少したが,1997年以降は増加傾向を示した。 3.ヤマビルの好適な寄主であるニホンジカの生息数調査を2000年1月に行った。千葉演習林内の生息密度は7-8頭/km^2であった。山は低いが地形が複雑で,しかも急峻な場所でのニホンジカの生息数はバラツキが大きかった。 4.ヤマビルの生息場所の温度と湿度を長期データ集録装置で測定を始めた。データ回収の方法や林内に設置するための準備に手間取り,充分なデータはとれていないが,冬季の林内の湿度はかなり低いようであった。 5.ヤマビルの捕獲技術を開発するための基礎実験として,二酸化炭素(CO_2)による誘引実験を行った。気温10℃,湿度60%以上では,二酸化炭素濃度が約800ppm,大気中の約2倍の濃度で採餌行動を起こすことが推測できた。 6.当地域のヤマビル個体群の生態的特性を解明するため,1999年9月に屋久島で生息調査を行った。永田歩道等で約100個体を採集した。アルコール液浸標本を作製した。また,一部は飼育し,生活史等を観察した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 山中征夫: "ヤマビルの給餌法"日本林学会論文集. 109回. 437-440 (1998)
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[Publications] 山中征夫: "ヤマビルの個体数におよぼすニホンジカの捕獲の影響"日本林学会関東支部大会発表論文集. 49回. 79-82 (1999)
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[Publications] 山中征夫: "ヤマビルの吸血によるヒトの血液被害量"日本林学会大会学術講演集. 110回. 714-715 (1999)
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[Publications] 山中征夫: "ヤマビルの脱皮"日本林学会関東支部大会発表論文集. 50回. 103-106 (1999)
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[Publications] 山中征夫: "ヤマビルの寄主"房総の自然と環境(2000年版). 114-117 (2000)
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[Publications] 山中征夫: "ヤマビルの寿命"日本林学会大会学術講演集. (発表予定). (2000)