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1999 Fiscal Year Annual Research Report

遺伝解析に基づいたヤクタネゴヨウの保全法の確立

Research Project

Project/Area Number 10660150
Research InstitutionKYUSHU UNIVERSITY

Principal Investigator

玉泉 幸一郎  九州大学, 農学部, 助教授 (80205062)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 斉藤 明  九州大学, 農学部, 教授 (30253511)
Keywordsヤクタネゴヨウ / 希少種 / 屋久島 / 枯死要因 / マツノザイセンチュウ
Research Abstract

ヤクタネゴヨウの種子生産特性の把握のために、屋久島破沙岳周辺における生残個体を対象に球果および種子の生産状況を5年間(1995〜1999年)調査した。着果率は、22.0〜32.9%と毎年変動したが、調査年による統計的差異は認められなかった。着果量は、1個体当たり平均10個ほどであり、1球果当たりの種子数も平均10粒程度と非常に少なかった。ヤクタネゴヨウの種子の充実率や発芽率は極端に低いことから、種子生産に関する諸特性がヤクタネゴヨウの更新に悪影響を及ぼしていると推察された。
ヤクタネゴヨウの枯死要因を明らかにするために、屋久島破沙岳周辺と種子島全域における生残状況の調査を行った。種子島では、1999年に2個体の枯死が確認され、うち1個体の樹幹片よりマツノザイセンチュウが検出された。しかしながら、屋久島では、土壌崩壊などの自然攪乱以外の要因は明らかにできなかった。
各集団におけるヤクタネゴヨウの球果の形態変異を明らかにするために、球果の5つの形質(生重、球果長、球果直径、総種鱗数、球果当たりの種子数)について解析した。各諸形質とも集団間に有意差が認められた。球果当たりの種子数を除いた4形質の平均値を用いてクラスター分析を行った結果、島の系統によって大きく2つのグループに分けられた。アイソザイム分析でも、集団毎にグループに分かれる結果が得られており、種子島と屋久島との間には遺伝的差異が存在する可能性が認められた。以上のことから、両島間での遺伝子交流すなわち花粉や種子等の持ち込みは、遺伝子汚染を引き起こす可能性があることから、慎重に対処すべきと考えられた。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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