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1998 Fiscal Year Annual Research Report

内湾環境の物質循環と種の多様性からみた自然プランクトン群集と養殖生物の相互作用

Research Project

Project/Area Number 10660177
Research InstitutionMie University

Principal Investigator

谷村 篤  三重大学, 生物資源学部, 助教授 (10125213)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 石川 輝  三重大学, 生物資源学部, 助手 (00273350)
Keywords内湾環境 / 物質循環 / 種の多様性 / プランクトン群集 / 養殖生物
Research Abstract

我国の内湾水域の多くは魚介類の養殖場として極めて高度に利用されている。このような水域では、浮遊生物群集は養殖生物によって様々なストレスを受けて生活しているものと予想される。本研究は、養殖場として高度に利用された典型的内湾水域である英虞湾において、浮遊生物群集の種組成及び生物量の季節変化を海洋環境との関連において明かにし、加えて養殖生物による影響を検討することを目的としたものである。
調査は、英虞湾内の三重大学生物資源学部付属水産実験所前に定点を設け、1997年7月以降、現在まで、原則として2週間の間隔でCTDによる海洋観測、透明度測定、溶存酸素量測定及びVan-Dorn採水器による表層、中層及び底層の採水、ネット採集を継続して実施してきている。今年度は野外調査で得られた試・資料のうち、海洋環境のデータの解析およびクロロフィルの分析を行なった。水温、塩分および密度の季節変化から、英虞湾では、ほぼ5月から9月の間を成層期、10月から翌年4月の間は混合期と区分することができた。また、栄養塩濃度は夏季の成層期に高く、冬季の混合期に低いことが見いだされ、一般に知られている中・高緯度海域の季節変化とはまったく逆の傾向にあることがわかった。成層初期の栄養塩の増加は底層から始まり、この増加に伴って底層での溶存酸素濃度の急激な低下が見いだされた。このことから、この時期、栄養塩の増加は底層での有機物の分解・無機化によって起こっていることが示唆され、アコヤ貝などの養殖生物によって排せつされた有機物による影響が大きいと考えられた。クロロフィルa現存量は成層期に高く、10μm以上のサイズ画分が卓越する傾向を示した。一方、混合期のクロロフィルa現存量は低く、2μm以下のサイズ画分が卓越する傾向を示した。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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