1999 Fiscal Year Annual Research Report
免疫電顕およびイムノブロット法を用いたマダイ筋肉の自己消化機構の解明
Project/Area Number |
10660198
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
原 研治 長崎大学, 水産学部, 教授 (10039737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橘 勝康 長崎大学, 水産学部, 助教授 (20171712)
石原 忠 長崎大学, 水産学部, 教授 (40039722)
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Keywords | マダイ筋肉 / 自己消化 / プロテアーゼ / 筋原線維タンパク質 / プロテアーゼインヒビター |
Research Abstract |
平成11年度は、プロテアーゼインヒビターと筋原線維タンパクの特異抗体とを用いて、各筋原線維タンパク質の分解に関与するプロテアーゼを推定した。 1.コネクチンの分解:コネクチンの分解はDFPとLeupetinで完全に押さえられた。このことより、このタンパクは筋原線維結合型セリンプロテアーゼ等のセリンプロテアーゼが関与していることが推察された。 2.ミオシンHCの分解:ミオシンHCの分解はDFPとLeupetinで完全に押さえられた。またE-64でも僅かに押さえられた。このことより本タンパクの分解にも主としてミオシン結合型セリンプロテアーゼが関与しており、付随的にカテプシンも関与していることが推察された。 3,α-アクチニンの分解:このタンパクの分解はDFP,Leupeptin,O-Phenanthrorin,E-64で押さえられた。このことよりα-アクチニンはセリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ、システインプロテアーゼなどから総合的に分解を受けていることが推察された。 4.トロポミオシンとトロポニンIの分解:トロポミオシンとトロポニンIのような低分子タンパクの分解はDFPだけではなくE-64にもかなり抑制された。このことからこれらのタンパクはセリンプロテアーゼだけではなくカテプシンのようなシステインプロテアーゼも分解に関与していることかわかった。 5.アクチンの分解:アクチンはこの条件では分解を受けておらず、他の筋原線維タンパクとは異なり抵抗性があることがわかった。
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Research Products
(1 results)