1999 Fiscal Year Annual Research Report
個体死に伴う細胞内タンパク質分解系の変化:特に筋細胞内ユビキチン系について
Project/Area Number |
10660253
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
関川 三男 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (30120489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石下 真人 酪農学園大学, 酪農学部, 教授 (70221067)
三上 正幸 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (40003107)
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Keywords | ユビキチン / 骨格筋 / 心筋 / プロテアソーム / 細胞内タンパク質分角 / 熟成 / 2D-PAGE |
Research Abstract |
(1)鶏浅胸筋における筋細胞内ユビキチンの局在を組織化学的に検討した。屠殺直後および熟成させた浅胸筋の凍結切片を抗ユビキチン血清で染色すると、屠殺後の経過時間に関わらず細胞質全体に陽性反応が認められた。なお、ユビキチンの染色性は、凍結に先だって試料を加熱処理すると向上することが判明した。これらの結果から、鶏骨格筋筋漿画分で電気泳動的に確認されたユビキチンは、筋細胞に本来的に存在すると結論した。 (2)牛心筋の細胞質にはユビキチンが存在し、屠殺7日目まで量的にほとんど変化しないことを電気泳動的に明らかにした。さらに、屠殺直後に認められたユビキチン陽性のバンドは貯蔵に伴い消失することを見出した。また、アクトミオシン画分にはユビキチンが存在しないことが確認された。 (3)サルの骨格筋(下肢部7筋、上腕部3筋)から筋漿を実験殺直後に調製しSDS-PAGEに供すると、全体的な泳動パターンは筋肉間および動物間(猿・牛・鶏・鹿・鯨・カンガルー・鴨・ワニ・狐)で類似していた。しかし、2次元電気泳動像ではサルの縫工筋および内転筋において、数個のスポットが欠失していた。また、豚では他の動物には認められない、約10kDa、等電点6-7のスポットが見出された。抗ユビキチン血清による免疫染色を行うと、8kDaのユビキチンに相当するバンドは、全ての筋試料で染色されたが染色強度は、それぞれ異なっていた。さらに抗ユビキチン血清に陽性なバンドは猿では大腿四頭筋(約40kDa)のみ陽性反応が認められた。 (4)牛大腿四頭筋筋漿のユビキチン化タンパク質の一次構造を分析した。アミノ酸6残基のみが決定されユビキチンの配列とは全く一致せず、このタンパク質はポリユビキチンではないことが明らかとなった。 (5)牛大腿四頭筋筋漿にプロテアソーム阻害剤を添加し培養するとユビキチン化タンパク質の蓄積が認められ、個体死に伴う筋細胞内タンパク質分解に、ユビキチン/プロテアソーム系が関与することが示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] SEKIKAWA,M.et al.: "Degradation of ubiqutin in beef during storage"Meat Science. 48. 201-204 (1998)
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[Publications] SEKIKAWA,M.et al.: "Transaminase affects accumulation of free aminoacids in electrically stimulated beef"J, Food, Science. 64. 384-386 (1999)
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[Publications] 関川三男 他: "鶏の筋細胞におけるユビキチン局在の組織化学的検討"北海道畜産学会報. 41. 94-97 (1999)
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[Publications] SEKIKAWA M.et al.: "Presence of ubiqutin in bovine post-mortem cardial muscle"Food Chemistry. (印刷中). (1999)