2001 Fiscal Year Annual Research Report
牛におけるストレスがAVP投与後のACTH・Cortisol分泌反応に及ぼす影響
Project/Area Number |
10660286
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Research Institution | MIYAZAKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
長谷川 信美 宮崎大学, 農学部, 助教授 (50281217)
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Keywords | 牛 / AVP / ACTH / Cortisol / 暑熱ストレス / 加齢 |
Research Abstract |
実験1.暑熱ストレスがAVP投与後のACTHおよびCortisolに及ぼす影響 実験区は黒毛和種去勢牛3頭ホルスタイン種去勢牛2頭計5頭を日中2時間直射日光に暴露し、刈照区は同品種同頭数を畜舎内に繋留した。実験区の最高気温は摂氏38.0度、対照区の最高気温は摂氏34.7度であった。心拍数は実験区と対照区に差はなかったが、呼吸数は実験区が多かった。頸静脈へAVPを体重kg当たり0.53mg投与後0・5・15・30・60・120分に頸静脈より採血を行った。RIA法により測定した血漿中ACTH濃度は、5分で最大(実験区781.4pg/ml、対照区853.1pg/ml)となり、その後低下し、各採血時間において実験区と対照区間では有意な差は示さなかった。血漿中Cortisol濃度は、15分で最大(実験区125.9ng/ml、対照区111.49ng/ml)となり、その後低下し同様に実験区と対照区間では有意な差は示さなかった。しかし、120分間の総分泌量は実験区が対照区より低い傾向を示した。 実験2。AVP投与に対するACTHおよびCortisol分泌反応に及ぼす加齢の影響 3・18・40・71・111ヶ月齢の黒毛和種雌牛各1頭計5頭を供試し、頸静脈へAVPを体重kg当たり0.53mg投与後0・5・15・30・60・120分に頸静脈へ採血を行った。RIA法により測定した血漿中ACTH濃度は、ピークに達した5分に、3ヶ月齢の個体が最も低く(324.8Pg/ml)、18ヶ月齢の個体が量も高かった(3351.0pg/ml)。また、血梁中Cortisol濃度は、ピークに達した15分において、3ヶ月齢が最も低く(65.5ng/ml)、71ヶ月齢が最も高かった(158.0ng/ml)。総分泌量は月齢とともに増加し、最高月齢牛では低下を示した。
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