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1999 Fiscal Year Annual Research Report

内因性嫌気性菌感染症の成立に関わる宿主要因の分子遺伝学的・免疫学的解析

Research Project

Project/Area Number 10660287
Research InstitutionMiyazaki University

Principal Investigator

新城 敏晴  宮崎大学, 農学部, 教授 (10040859)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 後藤 義孝  宮崎大学, 農学部, 助教授 (30142136)
KeywordsFusobacterium necrophorum / 遺伝子解析 / クラスター分析 / RAPD-PCR / 16s ribosomal RNA / 肝膿瘍形成 / 外膜タンパク / 細胞付着性
Research Abstract

F.necrophorumはグラム陰性偏性嫌気性無芽胞桿菌で、人や動物の消化管の正常細菌である。本菌は、牛の肝腫瘍の主原因菌であるとともに子牛のジフテリア、未経産牛乳房炎、各種動物の化膿性疾患などの病巣から分離される日和見病原体で、現在、F.necrophorum subsp. necrophorum(Fnn)およびF.necro-phorum subsp.funduliforme(Fnf)の2亜種に分類されている。肝腫瘍の病変から優位に分離されるFnnはFnfに比べ、マウスに対する病原性が強いことが知られている。亜種間における病原性の違いには、菌が持つ様々な病原因子が関与していると考えられているが、それら因子の遺伝子レベルでの解明はほとんど行われていない。今回は同菌のもつ遺伝子を詳細に解析し、両亜種間における遺伝学的相違を明らかにすることを目的とした。まず最初にFnnならびにFnfの幾つかの株からDNAを抽出し、RAPD-PCR法によりその多型性を調べた。両亜種ともに多数のバンドが見出され、プライマーによっては、Fnn、Fnfにそれぞれ特異的なバンドが認められた。供試菌株は、クラスター分析により2つの主クラスターに大別され、その結果は表現型やDNAホモロジーによる分類と一致した。FnnはFnfに比べ、菌株間の類縁関係が高く、RAPD法による多型分析は、本菌の分類や同定に応用し得ることが示唆された。またこれと平行してFnnとFnfの16S ribosomalRNAのシークエンス比較を行ったところ、両者は極めて類似した配列であることが明らかになった。F.necrophorumの細胞表層は、繊毛を有するが莢膜や鞭毛を持たない。同菌の主要な機能分子は外膜タンパク、LPSおよび繊毛であるが、現在まで本菌の外膜タンパクについての研究は血球凝集性やマウスに対する病原性への関与などの研究は行われてきたにとどまり、細胞に対する影響や外膜タンパク自身の機能はよく分っていない。今回、両亜種の菌から外膜タンパクを分離、回収し、細胞傷害性、細胞付着性にどのように関与しているかを調べた。また、外膜タンパクをウサギへ免疫し、その抗体の評価を行うと同時に細胞付着阻止能の有無を調べた。抗外膜タンパク抗体によりFnnの細胞付着性が阻止されたばかりか、血球凝集性も抗体処理により抑制された。さらに、外膜タンパクでマウスを予め免疫しておくと、無免疫マウスに比べて肝腫瘍の発現が抑えられた。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Garcia G.G.,Shinjo T. 他4名: "Chemical composition of endotoxins produced by Fusobacterium necrophorum subsp.necrophorum and F.necrophorum subsp.funduliforme."Microbios. 100. 175-179 (1999)

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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