2000 Fiscal Year Annual Research Report
ヘルペスウイルスをベクターとする牛クリプトスポリジウム感染症ワクチン開発の研究
Project/Area Number |
10660297
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
玄 学南 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (10292096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 昇 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 講師 (10271751)
五十嵐 郁男 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (80159582)
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Keywords | C.parvum / ヘルペスウイルスベクター / P23抗原 / 組換えワクチン |
Research Abstract |
クリプトスポリジウムは人や牛など数多くの動物の消化管に寄生する人獣共通感染症の病原性原虫である。感染した人や動物の糞便には、丈夫な膜に包まれたオーシストと呼ばれる虫体が多数排出される。このオーシストは塩素など通常の消毒では死なないため、一旦水源を汚染すると人の集団感染を引き起こす恐れがある。本原虫による水源の汚染源は主に牛の排泄物とされている。近年日本各地で牛クリプトスポリジウム感染症の散発的発生例が報告されており、河川への汚染が非常に危惧されている。したがって、牛クリプトスポリジウム感染症を制圧することは公衆衛生上の重大な課題となっている。そこで、本研究はヘルペスウイルスをベクターとする牛クリプトスポリジウム感染症のワクチンを開発し、牛での本感染症を予防することにより、水道水の水源汚染を防ぐことを目的にして進めてきた。本年度にはCryptosporidium parvum(C.parvum)主要免疫原性タンパク質P23遺伝子を牛ヘルペスウイルス1型ベクターのTK領域に挿入し、組み換えウイルスBHV/P23を構築した。BHV/P23により発現された組み換えP23タンパク質は虫体由来のものと類似した抗原性を有していることが確認された。また、BHV/P23をウサギに接種したところ、C.parvum特異の抗体産生が認められた。今後、BHV/P23の牛でのC.parvum感染防御効果が有望視される。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takashima,Y., et al.: "Construction of the recombinant pseudorabies viruses expressing p23 antigen of cryptosporidium parvum"J.Protozool.Res.. (発表予定).
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[Publications] 横山直明 ら: "遺伝子組換えヘルペスウイルスのワクチン応用"日本臨床. 58・4. 188-194 (2000)