1999 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ多糖の創傷治癒促進機序における分子量および脱アセチル化度の関わり
Project/Area Number |
10660301
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
岡本 芳晴 鳥取大学, 農学部, 助教授 (50194410)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 三郎 鳥取大学, 農学部, 教授 (70032307)
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Keywords | キチン / キトサン / 創傷治癒 / 線維芽細胞 / 血管内皮細胞 / コラーゲン / 遊走能 |
Research Abstract |
1.切開創のコラーゲンに及ぼすキチン・キトサンおよびこれらの単糖ならびにオリゴ糖の影響 ラットを用いて、背部皮膚に切開創を作製、キチン等のサンプルを切開部位に投与した。切開部位を採材し、コラーゲン合成については、コラーゲン合成酵素の一つであるプロリンヒドロキシラーゼ(P-H)活性を測定した。P-H活性はキチン・キトサンとも高濃度で高い活性を示す傾向があり、特にキトサンで著明であった。分子量とP―H活性の関係においては、キチン・キトサンとも分子量約15万でP-H活性が高い傾向がみられた。 2.キチン・キトサンおよびこれらの単糖ならびにオリゴ糖が線維芽細胞および血管内皮細胞に及ぼす直接的影響と間接的影響 1)直接作用:線維芽細胞については、キチン、キトサン、キトサン単糖において有意な遊走細胞数の減少がみられた。血管内皮細胞については、キチン、キトサン、キチン単糖において有意な遊走細胞数の増加がみられ、キトサンオリゴ糖、キトサン単糖において有意な減少がみられた。 2)間接作用:線維芽細胞とキチンについては、被検上清により遊走が抑制された。線維芽細胞とキトサンについては被検上清だけでなく、キトサンと培養液をインキュベートした対照群においても抑制がみられた。血管内皮細胞とキチンについては、被検上清は影響を示さなかった。血管内皮細胞とキトサンについては、被検上清により遊走が抑制された。
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[Publications] Saburo MINAMI: "Drug derivery effects of oxyteracycline-hydrochloride/chitin tablet on dog"Chitin and Chitosan Res.. 5. 271-278 (1999)
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[Publications] Uuebing LI: "Synthesis of chitosan-sugar hybrid and evaluation of its bioactivity"Polym.Adv.Technol. 10. 455-458 (1999)
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[Publications] Naofuki TERADA: "Synthesis of water-soluble oxidized chitosan derivatives and their biological activity"Chem,Letters. 1999. 1285-1286 (1999)
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[Publications] Youko SUZUKI: "Influence of physico-chemical properties of chitin and chitosan on complement activation,"Carbohydr.Polym. (in press).
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[Publications] Saburo MINAMI: "Chitin and Chitinases"Birkhauser Verlag,Basel,Switzerland. 340 (1999)
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[Publications] Yoshiharau OKAMOTO: "Advances in Chitin Science vol III"Rita advertising Co.,Ltd.. 516 (1999)