1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10670005
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
萩原 治夫 群馬大学, 医学部, 講師 (80189464)
|
Keywords | 線毛発生 / 線毛 / 基底小体 / 中心子 / ルートレット / チューブリン |
Research Abstract |
1、 線毛細胞の基底小体に附属するルートレットを特異的に認識する単クローナル抗体R4109,R38,R67,R148,R155を作製した。SDS-PAGE、ウエスタンブロッティングにより、これらの抗体は共通抗原を認識し、fetalretina cDNAライブラリーを用いて、抗原蛋白質のcDNA発現クローニングを行ない解析を進めている。 2、 PtK2細胞では、孤立線毛の形成の有無にかかわらず、中心子に付随してルートレットが形成される。各種の細胞生物学的効果を有する薬剤を用いて、ルートレットの形成に影響する因子について、蛍光抗体法、免疫電顕法、透過型電子顕微鏡、ウエスタンブロット法を用いて、細胞生物学的に解析した。細胞をcolcemid,nocodazoleなどの微小管重合阻害剤で処理すると、ルートレットは大きさが大きくなるとともに複雑な形態を示し、さらに中心子と無関係にルートレット構造が細胞質内に出現した。これらの変化は、培養6時間後から見られ、可逆性であった。Taxol,Cytochalasin Dには、このような効果はなく、低温、低栄養状態でもルートレットの形状に変化はなかった。Cycloheximide+colcemidでは、中心子に付随したルートレットにのみ形状の変化が見られた。ルートレットの形成に細胞質内の微小管が密接に関係することが強く示唆された。 3、 種々の組織の多くの細胞において、孤立線毛の形成とは関係なくルートレットが中心子に付随して形成されていることを、蛍光抗体法、免疫電顕法により解明した。 4、 線毛発生細胞におけるgamma-tubulinの局在について免疫組織化学的に解析し、中心子複製におけるgamma-tubulinの発現とその動態について解明した。
|