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1998 Fiscal Year Annual Research Report

神経細胞死におけるニューロフィラメントおよびミトコンドリアの役割

Research Project

Project/Area Number 10670016
Research InstitutionKoshien University

Principal Investigator

後藤 隆洋  甲子園大学, 栄養学部, 教授 (20135693)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 内山 安男  大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10049091)
Keywordsニューロフィラメント / 発現 / リン酸化 / 軸索 / 髄鞘形成不全 / 中枢神経系 / 免疫組織細胞化学 / 電子顕微鏡
Research Abstract

中枢神経系で髄鞘形成不全を示すジンピーミュータントマウスにおいて、ニューロフィラメント(NF)の発現及びその構成蛋白のリン酸化が髄鞘の存在によって調節されていることを示唆する重要な所見を得た。ジンピーマウスはミエリンプロテオリピドプロテイン(PLP)遺伝子の点突然変異のため正常PLPが発現されず、その結果中枢神経系でのみ髄鞘形成が障害される。ジンピーマウスは生後約3週で強直性痙攣で死ぬため生後20日のマウスを同腹のコントロールとNFの性質について比較した。方法として、通常の光顕及び電顕法、レーザー顕微鏡による免疫組織化学法、凍結切片による免疫電顕法、イムノブロット法及びRT-PCR法を用いた。免疫手法では最大分子量のNFサブニット蛋白であるNF-Hのリン酸化の相違を認識する抗体を用いた。末梢神経系の髄鞘形成不全のマウスでの報告のように、ジンピーマウスにおいても中枢神経の軸索において非リン酸化NF-Hの著しい増加に加えてNFの密度の増加がみられた。このNFの増加はNF間の最少間隔は変らず、コントロール軸索でどの小器官も存在しない細胞質領域にNFが侵入することによって起こる。リン酸化NF-Hもその程度は非リン酸化型よりかなり低いもののコントロールより増加し、また定量的検索で軸索の直径は減少しないこともわかった。非リン酸化NF-Mの動態については検索しなかったが、リン酸化型NF-Mもリン酸化NF-Hと同様にコントロールより若干の増加を示し、また後述するそのmRNAの発現量から、NF-Mも極めて増加していることが推測される。NF-Lはジンピーマウスの軸索でリン酸化型NF-H及びNF-Mと同程度にやや増加した。さらにNF蛋白のmRNAの発現パターンをみると、生後20日ではNF-LmRNAのみがコントロールよりやや増加するものの、他のmRNA量はコントロールと同じであった。しかし、生後10日ではNF-LmRNAは生後20日とほぼ同じパターンであるが、NF-H及びNF-MmRNAは著しく増加した。これらのmRNAの発現変化は対応する各蛋白の増加量とよく一致し、ジンピーマウスにおいてはNF遺伝子、特にNF-HとNF-MDNAの転写がより活性化されその蛋白さらにNF構造の増加を引き起こすと考えられる。増加したNF蛋白は細胞骨格分画に検出されるので、非リン酸化型NF-Hとおそらく同型のNF一MもNFの構造に組み込まれていると考えられる。このような正常と極めて異なるトリプレット蛋白の割合とリン酸化状態をもつNFが形成されるため、不安定なNF構築となり軸索の性質、機能に障害が起こり、個体の死に繋がる結果になると考えられる。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] Sastradipura,D.W.: "Identification of cellular compartiments invplved in procassing of cathapsin E in primary culturas of not microglia" J.Neurochem.70. 2045-2056 (1998)

  • [Publications] Gou,J.: "Regulation of neurofilament interactions in vitro by natural and synthetic polypeptides sharing Lys-Ser-Pro seguences with the heavy neurofilament subunit NF-H" Med.Biol.Eng.Comput.36. 371-387 (1998)

  • [Publications] Yamamoto,Y.: "Myelin-associated oligodendrocytic basic protein is essential for normal arrangement of the radial component in the central nervons system myelin" Eur.J.Neurosci.(in press).

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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