1998 Fiscal Year Annual Research Report
眼球発生とヒアルロン酸およびヒアルロン酸結合性タンパク質の動態
Project/Area Number |
10670025
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
平林 義章 名古屋市立大学, 医学部, 講師 (30181184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 昌一 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (20216063)
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Keywords | ヒアルロン酸 / ヒアルロン酸結合タンパク質 / 眼発生 / 組織化学 / Wister系ラット / BALB / c系マウス / 短肢症マウス / 低硫酸化マウス |
Research Abstract |
正常動物における検索: 生後0,2,4,6,8,10,12,14,16,56日齢のWister系ラット、生後0,2,4,6,8,10,12,14,21,28,35,56,84,122,140,168,196日齢のBALB/c系マウスより眼部組織パラフィン切片を作製後、ビオチン標識ヒアルロン酸結合タンパク質(HABP)で染色して眼の生後発生時におけるヒアルロン酸の動態を光顕的に検索した。またグリコサミノグリカン分解酵素を併用した増感高鉄ジアミン法により同時期の眼に分布する酸性複合糖質を検索した。一部の日齢のラットにおいては電顕的観察を行ない、Bruch膜など光顕では検索しにくい組織について検索した。また、抗デコリン抗体、抗コラーゲン抗体などによる免疫組織化学的検索も同時に進行している。ビオチン標識ヒアルロン酸による組織中のHABP検索は、パラフィン切片および凍結切片においても陽性像が得られず、現在HABPに結合しているヒアルロン酸の除去を行なうためグアニジン塩酸法や酵素消化法など適切な除去法の条件を検索中である。 異常動物における検索: 先天的に硫酸基転移酵素の異常のために低硫酸化酸性複合糖質を産生し、結果として短肢症を生じるC57BL-bm/bmマウスより原因遺伝子であるbm遺伝子をBALB/cマウスに導入したBALB/c-bm/bmマウスの系統確立を現在進行中である。現在F17を維持しており、一連の検索により、この動物が軟骨だけでなく、皮下組織や粘膜固有層および下層の結合組織、腎臓、肺など種々の器官の基底膜における硫酸基の減少が確認された(第104回日本解剖学会全国学術集会にて発表予定)。
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