1999 Fiscal Year Annual Research Report
エストロゲンによるマウス脳内生殖中枢の分化・発育支配-環境エストロゲンを中心に-
Project/Area Number |
10670032
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
清木 勘治 東海大学, 医学部, 教授 (40055934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花本 秀子 東海大学, 医学部, 助手 (50156824)
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Keywords | エストリオール / ニコチン / エストロゲン受容体 / 免疫組織化学 / ニューロン特異的エノラーゼ / 脳内生殖中枢 / 視索前野 / 扁桃体 |
Research Abstract |
人体の諸機能に重大な障害をもたらす環境エストロゲンが、(1)脳の発育の初期段階にどう影響するか、(2)妊娠中のこのホルモンの影響を喫煙がどう修飾するか、マウスを実験モデルとして検討した。 妊娠マウスにエストリオール(E_3)とニコチンを単独又は併用投与して得られた新生仔の脳組織について、エストロゲン受容体(ER)量の定量と、ニューロン特異的エノラーゼ(NSE)およびERの免疫染色を行い、脳発育へのE_3とニコチンの影響を調べた。 その結果、(1)脳重量とER量は、E_3単独で低下し、E_3とニコチン併用で回復傾向を示した、(2)脳内生殖中枢(視索前野、視床下部前内側基底部、扁桃体)におけるERとNSEの染色性はE_3単独で増強されたが、一方、ニコチン単独ではER染色性は不変、NSE染色性は増強された。しかし、E_3とニコチンの併用では、E_3またはニコチンの単独の場合と逆の効果が出た。 これらのことから、妊娠中のE_3投与は、ERを介して胎仔脳、特に生殖中枢の発育に強く作用することが判った。しかし、二コチンの修飾効果については今後の検討課題である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 清木 勘治: "環境エストロゲンxenoestrogenの脳の初期発生過程への影響に対するニコチンの修飾作用"喫煙科学研究財団 研究年報. 679-684 (1998)
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[Publications] 花本 秀子: "Effect of estrogen and nicotine on perinatal mouse brain development"Medical Science Research. 27. 367-373 (1999)