1999 Fiscal Year Annual Research Report
ラスがん遺伝子とイノシトール四リン酸で駆動されるCa^<2+>流入チャネルとの機能相関
Project/Area Number |
10670038
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
橋井 美奈子 金沢大学, 医学部, 講師 (10272957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 直人 金沢大学, 医学部, 助手 (90229170)
横山 茂 金沢大学, 医学部, 助教授 (00210633)
東田 陽博 金沢大学, 医学部, 教授 (30093066)
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Keywords | ラス / Caオシレーション / イノシトール4リン酸 / InsP4受容体 / Ras-GAP / 受動体作動性Ca流入 / ブラジキニン / アンチセンス |
Research Abstract |
私たちは、ガン化した変異ラスにより異常に活性化される受動体作動性Ca^<2+>流入経路を、特にIP4受容体(=ラス特異的 GTPase活性化タンパク質、Ras-GAP)にターゲットをあて具体的に調査している。 Antisense RAS-GAP^<IP4結合蛋白>cDNAによる、ラスがん細胞IP4受容体ノックダウン効果-InsP4依存性Ca流入への阻害 マウスRas-GAP^<IP4>受容体cDNAの1Kbのフラグメントを逆方向にベクター(pcDNA3)に組み込み、マウスKi-Rasがん遺伝子変異線維芽細胞(DT)に導入、ステーブル株を得た。そして内因性RAS-GAP^<IP4BP>mRNAの発現が抑制され、かつCaオシレーションがみられないクローンを単離した。ついで同クローンでイノシトール4リン酸注入による過分極性Ca、Mn流入が抑制されることをホールセルパッチクランプにより明らかにした。 細胞増殖への影響 Ras-GAP^<IP4>受容体ノックダウンDT細胞では形態変化が起こる(親株のNIH-3T3に似たような形態にもどる)ことから、増殖能、コロニー形成への影響をしらべた。その結果はコントロールDTとの間には差異をみとめなかった。 Ras-GAP^<IP4>受容体のDT細胞における局在 Ras-GAP^<IP4>受容体cDNAをpEGFP-C1ベクターに組み込み、トランジエントにDTに導入、N末でGFPを融合させたRas-GAP^<IP4>受容体を強制発現させ、DT細胞内での局在を調べた。結果はGFPがdiffuseに染まり、DTではRas-GAP^<IP4>受容体がdiffuseに発現していることが予想された。
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[Publications] Hashii, M. et al.: "cADP-ribose potentiates cytosolic Ca2+elevation and Ca2+entry via L-type voltage-activated Ca2+channels in NG108-15 neuronal cells."Biochem J.. 345・2. 207-215 (2000)
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[Publications] Higashida, H. et al.: "Sympathetic potentiation of cyclic ADP-ribose formation in rat cardiac myocytes."J. Biol. Chem.. 274・47. 33348-33354 (1999)