1998 Fiscal Year Annual Research Report
視床下部ペプチド含有ニューロンのレポータ遺伝子による標識と機能解析
Project/Area Number |
10670071
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
加藤 昌克 日本医科大学, 医学部, 助教授 (90143239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 康夫 日本医科大学, 医学部, 教授 (70094307)
西原 真杉 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (90145673)
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Keywords | GnRHニューロン / GFP / トランスジェニック |
Research Abstract |
生殖機能の中枢性調節において重要な役割を演じるGnRHニューロンをトランスジェニックの手法で標識し、その生理的機能を集中的に解明する目的で研究を進めている。 この1年、ラットGnRH遺伝子プロモータ(1kb)にGFP遺伝子をつないだ導入遺伝子を作成し、リポゾームと混和して精巣に注射し、その後メスラットと交配させる方法〔経精巣法)でトランスジェニックラットの作成を試みたが、すべて失敗に終わった。導入遺伝子あるいは用いたリポゾームに問題があるのか、その原因を追及中である。また現在、我々は3kbのGnRH遺伝子プロモータを入手できたので、それとGFPをつないだ導入遺伝子を作成中である。このプロモータは1kbのものに比して、より特異性が高く発現効率も高いことがすでに報告されている。導入遺伝子は経精巣法だけでなく、受精卵に直接注入するより確実な方法を用いる予定である。この方法はマウスでは広く行われているが、ラットでは高度な技術を要するためにそれほど普及していない。我々も専門家に依頼する予定である。 以上の如く、GnRHニューロンを標識する段階で問題が生じたために研究が遅れているが、最近ようやく技術的な完成に近づいているラット受精卵に遺伝子を注入する方法を採用することで、第一段階を突破し、生理学的実験に進めるものと確信する。
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