1998 Fiscal Year Annual Research Report
一酸化窒素(NO)の心筋保護にはアデノシン産生増加は関与するか
Project/Area Number |
10670091
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
小畑 俊男 大分医科大学, 医学部, 助手 (80169359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有田 眞 大分医科大学, 医学部, 教授 (60037364)
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Keywords | NO / アデノシン / ecto-5'-nucleotidase / cGMP / SNAP / FK-409 / マイクロダイアリシス |
Research Abstract |
NOによる心筋保護作用にアデノシン産生増加を介している可能性が示唆されているが、その機序は不明な点が多い。従来protein kinase Cの活性化により、ecto-5′-nucleotidase(ecto-5′-NT)が活性化されアデノシン産生が増加することは定説となっている。しかし、NOが細胞内にcyclic guanosine monophosphate(cGMP)を増加させることにより、cGMP-dependent protein kinase C(PKG)の活性化を介してアデノシン産生を促進する可能性がある。その機序についてin vivoマイクロダイアリシス法を用いて検討した。基質であるAMPを一定量供することにより、ecto-5′-NTの活性を直接in vivoで評価した。この手法に従って種々のNO発生剤である(SNAP及びFK-409)を与えるとNOによるect-5′-NT活性が上昇することが分かった。この増加は ecto-5′-NTの阻害剤であるAOPCPにより阻止された。さらにNO消去剤であるCarboxy-PTIO存在下でNOを消去させたところ、アデノシン産生増加は阻止された。そこで膜透過性である8-ブロム-cGMPを潅流させ、細胞内cGMPを上昇させたところ、アデノシン産生が増加した。NO発生剤と8-ブロム-cGMPがAMP潅流下のアデノシン濃度を増加したことより、NOはcGMPを介して心筋ecto-5′-NTを活性させアデノシン産生を増加させる新たな経路が存在することが分かった。心筋ではecto-5′-NT活性がPKGによっても促進的にコントロールされていることが示唆された。
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Research Products
(1 results)