1999 Fiscal Year Annual Research Report
肝特異的遺伝子発現における転写因子の解析:サイレンサー結合タンパクのクローニング
Project/Area Number |
10670108
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小山 芳一 北海道大学, 医学部, 助手 (90186841)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 正春 北海道大学, 医学部, 助教授 (50162269)
中林 秀和 北海道大学, 医学部, 助手 (10033383)
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Keywords | 転写因子 / 遺伝子発現 / サイレンサー / targeting vector / 肝ガン / 遺伝子療法 / AFP |
Research Abstract |
ヒト成人肝においてAFP遺伝子は抑制的な発現調節を受けていると考えられている。われわれはこれまでこの抑制的発現調節に厳密に関係している31-bpコア配列を含む110-bpサイレンサー領域をヒトAFP遺伝子の上流に同定した。成人正常肝やAFP低発現型の肝ガン細胞株にはこの配列に結合する転写調節因子が多く産生され、AFPの成人肝における抑制的発現調節に密接に関与していると考えられた。 ヒト成人肝由来cDNAとファージλ-gt11を用いて発現ライブラリーを作成し、サウス-ウェスタン法によりこのサイレンサー領域に結合能を持つと思われる4種類のcDNAクローンを単離して、プラスミドベクターpGEM-7Zにサブクローンした。これらの部分塩基配列を決定し、得られた配列のホモロジー検索をGenBank DNAデータベースに対して行ったところ、そのうちの3種類(pSL-4(insert size : 〜3.3kb),pSL-7(〜1.5kb),pSL-9(〜1.3kb))がヒトDNA-binding protein B (dbpB)あるいはY box binding protein-1(YB-1)遺伝子と94〜95%の相同性を有していた。さらにpSL-20(〜0.9kb)はヒトprolactin regulatory element-binding proteinと100%の相同性を示した。これらのタンパクの性質については詳しくはわかっておらず、AFPの転写調節機能についての解析が待たれる。これらについて検討を重ねているところである。
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[Publications] Koyama, N. et al.: "Aneuploidy of sex chromosomes in basal cell carcinoma : Its clonality and involvement in the development of carcinogenesis"Int. J. Oncol.. 16. 15-23 (2000)
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[Publications] Huang, K. et al.: "Molecular cloning and functional characterization of the mouse mafB gene"Gene. 242. 419-426 (2000)
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[Publications] Onodera, S. et al.: "Macrophage migration inhibitory factor up-regulates expression of matrix metalloproteinases in synovial fibroblasts of rheumatoid arthritis"J. Biol. Chem.. 275. 444-450 (2000)