1999 Fiscal Year Annual Research Report
ガングリオシドGM3合成酵素及びその遺伝子に関する研究
Project/Area Number |
10670109
|
Research Institution | National Cancer Center Research Institute and Research Center for Innovative Oncology, National Cancer Center Hospital East |
Principal Investigator |
石井 睦 国立がんセンター, 研究所・ウイルス部, 室長 (20232225)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 政樹 国立がんセンター, 研究所・ウイルス部, 部長 (60012762)
|
Keywords | GH3合成酵素 / ゲノムDNA / 抗体 |
Research Abstract |
(1)マウスGM3合成酵素遺伝子染色体DNAのクローニングとその構造解析 マウスcDNAライブラリーから2,176bpのインサートを含むマウスGM3合成酵素遺伝子cDNAを取得した。5'一RACE解析の結果、マウスGM3合成酵素mRNAには、5'非翻訳領域を構成するエクソンのみが異なる3種類が存在することが示唆された。これら3種類のmRNAは臓器特異的発現様式を示した。得られたcDNAをプローブに用い、マウスゲノミックライブラリーをスクリーニングし、11個のクローンの構造解析を行った。マウスGM3合成酵素遺伝子は、約60kbの大きさを持ち、3種類の第一エクソンと共通な6つのエクソンから構成されていることが判明した。また、FISH法により、本遺伝子はマウス6番染色体のC領域に位置することが明らかになった。現在、各再上流エクソンのプロモーター領域の構造並びに機能解析を行っている。 (2)マウスGM3合成酵素抗体の作製 マウスGM3合成酵素のカルボキシル末端領域とグルタチオンSトランスフェラーゼとの融合タンパク質を大腸菌内で発現させ、部分精製して抗原とし、ウサギを免疫して、抗GM3合成酵素抗体を作出した。マウスGM3合成酵素をCOS細胞中で発現させ得られた細胞粗抽出液を用い、ウェスタンブロッティングを行った結果、本抗体は、分子量約45kDaのタンパク質と特異的に反応した。cDNAから予測される分子量が41.2kDaで、一次配列中には3ケ所のN結合型糖鎖付加可能部位が存在する。以上から、マウスGM3合成酵素は分子量約45kDaの糖タンパク質であることが予想された。
|