1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10670220
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
加藤 誠也 久留米大学, 医学部, 講師 (60268844)
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Keywords | 動脈硬化 / 形質転換 / 血管平滑筋 / マトリッックスメタロプロテイナーゼ / 細胞周期 / p21Waf-1 / アデノウイルスベクター |
Research Abstract |
(1)血管平滑筋細胞(SMC)のin vitro形質転換モデルと間質分解酵素(MMPs)及び阻害物質(TIMPs)の発現様式(目的)動脈硬化性の形質において間質分解酵素の発現変化が、間質量の重要規定因子である事を証明。(方法)添加血清濃度(0%or10%)と細胞密度(subconflnuent-postconfluent)を変化させた培養系で各種MMPs及びTIMPsの発現をWestemb10tとELISA法で、またCo11agen/Gelatin分解活性を測定。(結果)MMP-1及びTIMP-1,2,3、MMP-1/TIMP-1複合体量は、増殖型形質で最大値を示した。MMP-2発現/活性は形質によらず一定。TIMP-4発現は血清添加群では高密度培養系で最大で、無血清群では細胞密度によらず低値であった。(結論)各種MMPs及びTIMPsの発現の変化はSMCの形質転換に伴う特徴であり、形質転換時には間質の合成、分解機転も変化し、血管壁のRemodelingに重要と考えられる。(投稿準備中) (2)細胞周期調整蛋白のSMCの形質転換に与える影響。(目的)SMCのin vitro形質転換モデル作成のためCDK阻害物質による形質変化を検討。 (方法)培養SMCの細胞周期に関連したp21Waf-1の発現をwestern blotとRT-PCRで、Adenovinls vectorで同遺伝子導入後、増殖、分化、肥大の各形質を検討した。(結果)培養SMCでは細胞周期のGl-S移行により一過性のp21発現が増加した。同遺伝子導入により増殖抑制、肥大が観察されたが、収縮蛋白発現量は不変だった。(結論)本培養モデルは、傷害血管で細胞増殖が沈静化する時期の形質転換を知る上で有用と考えられた。 (Exp Mol Pathol,in print.一部投稿中)
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