1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10670247
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
中根 明夫 弘前大学, 医学部, 教授 (30164239)
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Keywords | リステリア / 交感神経 / 感染防御 / IFN-γ / TNF-α / マウス / アドレナリンレセプター / ノルアドレナリン |
Research Abstract |
最近、免疫系と神経系が調和の上に、生体防御が成り立っていると考えらていれる。当該研究者は、リステリア感染に対する宿主防御応答と交感神経系との関連性について解析を行い、以下の結果を得た。 1.6-hydroxydopamine(6-OHDA)投与により交感神経を不可逆的に遮断したマウスではリステリア感染に対する抵抗性が増強することを明らかにし、前年度に続きその機序の解析を行い、以下の結果を得た。 (1)IFN-γあるいはTNF-α遺伝子欠損マウスでは、6-OHDA投与によるリステリア感染抵抗性の亢進は認められず、IFN-γおよびTNF-αが交感神経の遮断による感染防御の亢進に重要な役割を果たしていることが示唆された。 (2)リステリアで免疫したマウスの脾細胞を6-OHDA投与非免疫マウスに養子移入した場合、リステリアに対する感染抵抗性の亢進が認められ、交感神経遮断による感染抵抗性の亢進は抗原提示細胞レベルでの活性化が関与する可能性が推測された。 2.交感神経の遮断によるリステリアに対する感染防御の亢進に関し、アドレナリンレセプターレベルでの解析を行い、以下の結果を得た。 (1)アドレナリンレセプターαアンタゴニストを前投与すると、感染防御が抑制されたのに対し、βアンタゴニスでは影響を与えなかった。この結果から、リステリア感染防御の調節にはアドレナリンレセプターαが関与する可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] A.Nakane, et al.: "Endogenous cytokines during a lethal infection with Listeria monocytogenes in mice"FEMS Microbiol.Lett.. 175(1). 133-142 (1999)
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[Publications] D.Hu, et al.: "Studies on the functional site on staphylococcal enterotoxin A responsible for production of murine gamma interferon"FEMS Immunol.Med.Microbiol.. 25(3). 237-244 (1999)
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[Publications] D.H.B.Lan, et al.: "Tumor necrosis factor alpha and gamma interferon are required for the development of protective immunity to Corynebacterium pseudotuberculosis infection in mice"J.Vet.Sci.Med.. 61(11). 1203-1208 (1999)