1999 Fiscal Year Annual Research Report
緑色レンサ球菌群の代謝物質の組織障害作用に関する研究
Project/Area Number |
10670273
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
大国 寿士 日本医科大学, 老人病研究所, 教授 (60060365)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川並 汪一 日本医科大学, 老人病研究所, 教授 (70096973)
桜田 紳策 日本医科大学, 老人病研究所, 助手 (50178620)
留目 優子 日本医科大学, 老人病研究所, 講師 (20089626)
|
Keywords | 緑色レンサ球菌 / S.mitis / 代謝物質 / サイトカイン / NF-κB / 急性炎症 / 血管炎 |
Research Abstract |
これまでに、ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)ないしはヒト単球を用い、ECPでこれら細胞を刺激し、転写因子、NF-κBの活性化を蛍光抗体法とゲルシフトアッセイで検討すると共に、培養上清中に出現するIL-1,IL-6,TNF-αをELISA法で測定し、またmRNAの発現を定量的RT-PCR法で測定してきた。引き続き以下の実験が行われた。 ECP並びにECPをDEAEカラムクロマトグラフィーを用い、食塩濃度勾配法により得られた各分画は単球、単球由来マクロファージに対しNF-κBの活性化、核移行を誘導し得なかった。しかし、ECP並びにDEAEによる分画の内、Fraction 3〜7と9はNF-κBの活性化を介さずにTNF-αなどの炎症性サイトカインを誘導した。一方、菌体表層からフェノール抽出したリポタイコ酸(LTA)は単球、単球由来マクロファージにNF-κBの活性化をもたらしたが、高度に精製したLTAでは活性化されなかった。なお、A群レンサ球菌から抽出されたペプチドグリカンはNF-κBの活性化を誘導した。 S.mitis死菌体での単球、単球由来マクロファージ刺激により、NF-κBの活性化、核移行を誘導し、引き続いてIL-1α,IL-1β,IL-6,TNF-αがメッセージのレベルで確認されると共に、上記のサイトカインが培養上清中に認められた。しかし、この死菌体はHUVECに対しNF-κBの活性化、サイトカインの遊離のいずれも認めることは出来なかった。
|
Research Products
(1 results)
-
[Publications] Kawamura,Y. et al: "Streptococcus perosis sp. nov. and Streptococcus infantis sp. nov., new members of the Steptococcus mitis group, isolated from human clinical specimens"Int. J. Syst. Bacteriol.. 48. 921-927 (1998)