1998 Fiscal Year Annual Research Report
EBウイルスEBNA-1結合性細胞蛋白特にDNA複製開始反応関連蛋白の探索
Project/Area Number |
10670296
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
藤田 雅俊 愛知県がんセンター, ウイルス部, 主任研究員 (30270713)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴見 達也 愛知県がんセンター, ウイルス部, 部長 (90172072)
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Keywords | EBウイルス / EBNA-1 / DNA複製 / ヒトMCMタンパク / ヒトCDC6タンパク / ヒトORC1タンパク / クロマチン |
Research Abstract |
我々の解析から、MCMは可溶性核分画とクロマチン分画に、CDC6は可溶性分画と核マトリックス分画に、そしてORC1は核マトリックス分画に存在することが明らかになってきた。可溶性分画、およびDNase可溶化クロマチン分画を免疫沈降で解析することにより、6種のMCMが複合体を形成していることを示してきたが、同様の方法を用いてもMCM、ORC1、CDC6間の相互作用は検出できなかった。これはMCMがクロマチンにORC1、CDC6がマトリックスに存在していることから、当然であるとも言えるが、chemical cross-linkを行った後の免疫沈降では、MCMとCDC6の一部は近接して存在することが示唆された。一方、EBNA-1は可溶性核分画とクロマチン分画に存在していることがわかった。これらの結果を踏まえて、EBNA-1とhMCM、hORC1、hCDC6との相互作用を免疫沈降法で解析したが、可溶性、可溶化クロマチン、塩抽出マトリックス、およびcross-link後核の分画いずれにおいても、有意な相互作用は認められなかった。最近の、EBNA-1がOriPからの複製に必須ではないかもしれないとの報告とも考え合わせると、その複製はむしろ細胞因子に依存しており、EBNA-1はそれを増強(たとえば転写因子として)しているだけなのかもしれない。今後は、EBNA-1および細胞複製開始蛋白が、EBVゲノムとin vivoで結合しているのかどうか、結合しているならどの部位に結合しているのか、を明らかにすることが重要であると思われ、現在クロマチン免疫沈降法により検討している。 一方、これらの蛋白とEBNA-1とのin vitroでの結合を検討するための組み換えEBNA-1蛋白は、すでに作成し終わっている。今後、in itro ranslated産物との相互作用を検討する予定である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Fujita,M.: "in vivo interaction of human MCM heterohexameric complexes with chromatin:possible invoivement of ATP." Journal of Biological Chemistry. 272. 10928-10935 (1997)
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[Publications] Hiraiwa,A.: "Specific distribution patterns of hCDC47 expression in cutaneous diseases." Journal of Cutaneous Pathology. 25. 285-290 (1998)
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[Publications] Tsurumi,T.: "Overexpression,purification,and Helix-destabilizing properties of Epstein-Barr virus slngle-stranded DNA-binding protein." Journal of General Virology. 79. 1257-1264 (1998)
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[Publications] Fujita,M.: "Cell cycle-and chromatin binding state-dependent phosphorylation of human MCM heterohexameric complexes:a role for cdc2 kinase." Journal of Biological Chemistry. 273. 17095-17101 (1998)
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[Publications] Kosako,H.: "Specific accumulation of Rho-associated kinase at the cleavage furrow during cytokinesis:cleavage furrow-specific phosphorylation of intermediate filaments." Oncogene. (in press). (1999)