1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10670320
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
板井 一好 岩手医科大学, 医学部, 講師 (10048572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野原 勝 岩手医科大学, 医学部, 助手 (60285583)
小野田 敏行 岩手医科大学, 医学部, 講師 (00254748)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 微量元素 / 血清 |
Research Abstract |
骨代謝と微量元素との開運を研究するうえで、bone seeker elementと考えられている元素と必須元素で骨代謝に関係があるとされる元素を測定対象とした。すなわち、Al,Sr,Cd,Pb,F等のbone seeker element とZn,Cu等の必須元素である。 骨粗鬆症検診に参加した20歳代から70歳代の女性対象者から採血し、遠心分離後の血清を測定時まで-80℃で凍結保存した。血清の一部を用いてCa、アルカリフォスファターゼ等の血液生化学検査を行い、残りを微量元素用の測定試料とした。微量金属元素については、本年度は前処理のみを行った。この際に、外部汚染を避けるためにすべてテフロン等のプラスチック製の器具を用いた。本年度は、血清中のフッ素イオン濃度の測定を行った。食事摂取後5時間以上を経過した血清試料を選んで、蒸留水で5倍に希釈した後、フッ素イオン電極を検出器とするフローインジェクション分析装置で血清中フッ素イオン濃度を測定した。測定結果は、年齢と血清中フッ素イオン濃度の間に有意(p<0.001)の正の相関関係が得られた。全体(n=258)の平均値±標準偏差は7.18±3.23μg/lであった。20歳代から70歳代まで10歳ごとに分けて平均値を求めてみた結果、40歳代から50歳代にかけて比較的急な濃度の上昇が認められた。以上のことから、空腹時の血清中フッ素イオン濃度は、骨代謝を反映することが示唆された。
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