1999 Fiscal Year Annual Research Report
有害物質代謝酵素の遺伝子多型と生体影響および生物学的モニタリング
Project/Area Number |
10670323
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中島 宏 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80217710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大前 和幸 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (60118924)
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Keywords | 分子疫学 / 遺伝子多型 / 有機溶剤 / 代謝 / 健康影響 |
Research Abstract |
CYP2E1は遺伝子多型によって組織での発現量が異なっているが、白血球でも遺伝子の発現のみられることから、平成11年度に行った「DMF代謝と遺伝子多型の実験」に参加したボランティアの検体を使ってRT-PCR法により白血球中のCYP2E1の発現量を検討することにした。 まず、健康な常習飲酒者でない成人男子より採血を行い、白血球より市販のキットを使ってtRNAを抽出した。次に、このtRNAを逆転写酵素によりcDNAとした。データベースでCYP2E1遺伝子の塩基配列を調べ、プライマーをデザインし、得られたcDNAをテンプレートとしてPCRを行った。CYP2E1の発現量を検討するには対照となる遺伝子が必要であるが、ハウスキーピング遺伝子であり、この種の実験によく用いられるβーアクチンを対照とした。βーアクチンのゲノムDNAの塩基配列に関する情報をデーバベースより入手し、イントロンをようにプライマーをデザインした。 条件設定は、いまだ完了していないが、このあとカィネティクス分析の手法を使って、mRNAのオリジナルのコピー数を推定する方法を確立する。ABI社DNAシークエンサー373XLを使って、CYP2E1とβーアクチンのPCR産物の比を算出し、ボランティアの白血球中のCYP2E1遺伝子の発現量を推定する。
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