1998 Fiscal Year Annual Research Report
地域保健の向上のための住民教育のあり方に関する国際保健学的研究
Project/Area Number |
10670349
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中原 俊隆 京都大学, 医学研究科, 教授 (70250181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽根 智史 国立公衆衛生院, 公衆衛生行政学部, 室長(研究職) (30187893)
里村 一成 京都大学, 医学研究科, 助手 (60303814)
宮城島 一明 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30303811)
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Keywords | 健康教育 / 人形劇 / ビデオ / ヘルスボランティア / 地域保健活動 / 住民教育 |
Research Abstract |
開発途上国において、ある健康問題に対し住民教育を実施する際、最も重要なことは住民の自発的な行動をいかに引き出すかである。これまで種々の健康教育活動が先進国のドナーにより実施されてきた。しかし、多くの場合、多くの効果を上げることを目指すあまり住民の受容度がなおざりにされ、住民の自発的な行動を引き出すことができずに終わっている。本研究においては、フィリピン国ターラック州において母子保健手帳の活用、薬剤回転資金による共同薬局活動、ヘルスボランティアの養成とその持続的活動に対する支援、バランガイ・ヘルス・ステーションに駐在するミドワイフの研修によるエンパワメントの試みなど、住民の自発的な活動を引き出すことを主眼においた地域保健活動が行われているので、ここをモデル地区として、住民に対する健康教育活動の効果調査を実施することとした。すなわち、健康教育ビデオの上映の効果測定、住民自身により演じられる健康教育人形劇の効果測定、ヘルスボランティアの養成による当該地域の住民の健康意識の向上に関する調査等に着手した。また、すでに経験が集積されている薬剤回転資金による共同薬局活動に関する概況の把握を行い、さらにすでに始まっている健康教育活動にプレシード・プロシードモデルをレトロスペクティブに適用し、効果測定を実施することを試みている。これらは、10年度にプレ調査を行い、11年度に本調査を実施することとしているが、健康教育及び公衆衛生に関する国内学会や国際学会において研究成果の一部を公表している。
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