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1998 Fiscal Year Annual Research Report

勤労者の突然死と定期検診データの関係に関する研究

Research Project

Project/Area Number 10670364
Research InstitutionTeikyo University

Principal Investigator

村田 勝敬  帝京大学, 医学部, 助教授 (80157776)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 矢野 栄二  帝京大学, 医学部, 教授 (50114690)
Keywords定期健康診断 / 交代性勤務 / 心電図 / 心疾患 / 突然死
Research Abstract

勤労者の突然死が日本社会の話題に上るようになって約10年が経過している。その原因として過労が取り上げられているが、未だにはっきりした因果関係が証明されていない。過労死による主たる死因は心筋梗塞等の心臓死と言われているが、毎年行われている職域の定期健康診断時にこれらの疾病の発症予測が十分に行われていないのが現状である。このため、労働安全衛生規則44条で規定された職域定期健診の10項目(血圧、尿検査、貧血肝機能、脂質、心電図等)の意義が問われている。
本研究では、職域健診の10項目の中の心電図に着眼し、心電図の判定には用いられないが測定用紙に自動的にプリントされている補正QT時間(corrected QT interval、QTc)を調べた。このQTcは交感神経活動の優位性を示す指標として近年注目されており、QTcが440msecを超えると心臓性突然死などの自律神経障害を呈しやすいと考えられている。また、交代制勤務は日勤と比べ心疾患死亡に対する相対危険(Relative risk)が1.4近傍であると報告されている。したがって、後者の報告に対する間接的証拠を示すために、交代制勤務者(銅精錬工場の作業者)と日勤者(同、事務職)を対象としたコホート研究を行った。心電図上に異常所見(QTc <420msec)のない男子労働者(交代制勤務者158名と日勤者75名)を10年間追跡調査し、10年後に再度心電図のQTcを両群で比較した。その結果、交代制勤務者の方が日勤者よりも有意にQTcが延長していた。これは年齢、作業年数等の交絡要因を調整しても同じ結果であった。以上より、交代制勤務はQTcの延長と関連すると考えられた。このQTcの延長により心疾患が発症する可能性も考慮する必要がある。
このように、同じ健診項目を実施しても着眼点を変えて利用すると、有益な情報が得られることが示された。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] K Murata,E Yano,et al: "Impact of shift work on cardiovascular functions 10-year follow-up study" Scardiravian Journal of Work,Environment & Health. (印刷中). (1999)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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