1999 Fiscal Year Annual Research Report
vWF遺伝子内STRのハプロタイプ多型分析-遺伝子頻度算定と応用-
Project/Area Number |
10670384
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
出羽 厚二 新潟大学, 医学部, 助教授 (10197832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 淳 岐阜大学, 医学部, 助手 (00207961)
内藤 笑美子 新潟大学, 医学部, 助手 (80018811)
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Keywords | ハプロタイプ分析 / vWF遺伝子 / STR / PIC / 個人識別 / 親子鑑定 |
Research Abstract |
当研究室ではvon Willebrand factor(vWF)遺伝子のイントロン40に連鎖して存在する2種類のSTR(vWF-k,vWF-p)のハプロタイプについて分析し、個人識別や親子鑑定へ応用するために遺伝子頻度を算定している。これまでに57家族227名の親子のそれぞれのSTRについて型を判定し、この組み合わせによるハプロタイプを決定してきた。このうち非血縁者116名について対立遺伝子頻度の分布を求め、実際に親子鑑定や身元確認などに利用している。 本研究では、さらに収集した26家族120名のDNAサンプルを分析し、あわせて83家族347名から非血縁者169名についての対立遺伝子頻度やforensic efficiency valueを検討した。その結果、非血縁者169名のハプロタイプは32の型に分類され、遺伝子型では、97のパターンに分類された(χ^2値:573,自由度:496,p値:0.009)。Heterozygosityは0.947、PICは0.921、Discrimination powerは0.985であった。本研究で新たに分析したデータを加えた結果においても、まだHardy-Weinbergの平衡法則を満たしていなかった。しかし、前回の非血縁者116名の結果と比較し、3種類のハプロタイプと20種類の遺伝子型が新たに検出され、これまで以上の多型性が示された。同時に、実際の親子鑑定や身元確認などへの応用を試みた結果から、この方法が有用であると考えている。今後さらに多数の家系調査をすすめ、多くの研究者から協力が得られるように共同研究を進めていきたい。
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Research Products
(1 results)