1998 Fiscal Year Annual Research Report
β-フェニルエチルアミンの分析と覚醒剤投与時の変化に関する研究
Project/Area Number |
10670390
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Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
木村 恒二郎 島根医科大学, 医学部, 教授 (30153191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上園 崇 旭川医科大学, 医学部, 助手 (70294387)
江藤 秀顕 島根医科大学, 医学部, 助手 (80244094)
高橋 節典 島根医科大学, 医学部, 助手 (90032226)
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Keywords | β-Phenylethylamine / マイクロダイアリシス / ガスクロマトグラフィー / 質量分析計 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
1. ラット線条体灌流液中のβ-Phenylethylamine(PEA)検出のための試料調整法の確立 マイクロダイアレート中の微量PEAを高感度かつ特異的に検出するために、定量のための内部標準物質として3-phenyl-1-propylamine(PPA)を用いた。両物質を含む標準水溶液に1%pentafluorobenzaldehyde(PFBAL)トルエン溶液を加えて抽出的誘導体化条件を検討したところ、pH10、80℃で30分間加熱の条件下で最適な抽出的誘導体化が可能であった。また、PEAおよびPPA誘導体の安定性については、試料を暗所で1日室温放置した場合、分解程度は15%以下であり、他の報告によるものと比較して良好であった。 2. ラット線条体灌流液中のPEA濃度の定量 ラットを定位脳固定装置に固定し、Konig-Klipperアトラスに基づいてラット線条体内に透析用プローブを挿入した。手術後は2日間放置後、リンゲル液を3μL/分で灌流し、透析液を30分間毎に90分間採取した。採取液中のPEA濃度をガスクロマトグラフィー/質量分析計を用いて定量した結果、90分までの平均値は260.54pg/mLとなり、各ラットにおいてほぼ一定した値が得られた。 3. PEA投与後の脳神経細胞と組織細胞における免疫組織学的染色法の検討 実験終了後の脳をホルマリン固定し、パラフィン包埋後、線条体部分を薄切した。これにヘマトキシリン・エオジン染色、特殊染色としてLuxol-Fast Blue、Bodian染色および免疫組織化学的染色としてGlial fibrillary acid protein、B4 isolectin染色を行った。その結果、いずれも有意な形態学的変化を認めなかった。
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