1999 Fiscal Year Annual Research Report
川崎病患者末梢血中に出現するCD4^+CD8^+T細胞の増加機序の解析
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10670421
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Research Institution | Dokkyo University School of Medicine |
Principal Investigator |
平尾 準一 獨協医科大学, 医学部, 講師 (80049246)
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Keywords | 川崎病 / CD4^+CD8^+T細胞 / インターロイキン4 / 亢インターロイキン 4抗体 / インターロイキン 2 / インターフェロンーγ / Th2 |
Research Abstract |
1.CD4^+CD8^+T細胞の細胞表面抗原発現に対する抗interleukin(IL)-4抗体の作用 (1)方法はCD4^+CD8^+T細胞が含まれる未梢血を炭酸ガス培養器で培養した。培養開始時に,各濃度の抗IL-4抗体を加えた。対照として抗IL-2抗体を加えた。培養終了時に,CD4^+CD8^+T細胞の比率をFACScanで解析した。 (2)0.1μg/mlの抗IL-4抗体の添加ではCD4^+CD8^+T細胞の比率はコントロールと差がなかったが,0.5μg/mlの抗IL-4抗体の添加で,CD4^+CD8^+T細胞の比率は激減し,1μg/mlの抗IL-4抗体の添加でCD4^+CD8^+T細胞は完全に消失した。この間CD8^+T細胞の比率には変化はなく,総CD4^+T細胞にも変化はなかった。即ち,抗IL-4抗体はCD4^+CD8^+T細胞上のCD8抗原の発現を抑制することが判明した。この作用は対照として用いた抗IL-2抗体にはなく,培養開始時にrIL-4を同時に添加すると抗IL-4抗体の効果は阻止された。 2.CD4^+CD8^+T細胞の細胞表面抗原発現に対するinterferon(IFN)-γ,IL-2の作用 (l)方法はCD4^+CD8^+T細胞が含まれる未梢血を培養した。培養開始時に,各濃度のIFN-γ,IL-2を加え,培養終了時に,CD4^+CD8^+T細胞の比率をFACScanで解析した。 (2)IFN-γ,IL-2の添加では,CD4^+CD8^+T細胞の比率は変化せず,上記の抗IL-4抗体による抑制効果はTh1,Th2のバランスの変化により発現しているのではないことか判明した。
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