1998 Fiscal Year Annual Research Report
分子生物学的特徴を加味した表面型早期大腸癌の内視鏡治療体系のシステム化と適応拡大
Project/Area Number |
10670443
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
蘆田 知史 旭川医科大学, 医学部, 助手 (50261409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡 二郎 旭川医科大学, 医学部, 助手
高後 裕 旭川医科大学, 医学部, 教授 (10133183)
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Keywords | 大腸癌 / 大腸早期癌 / 表面型大腸腫瘍 / MMPs / TIMP / syndecan-1 / 癌転移 / 癌浸潤 |
Research Abstract |
研究目的:表面型大腸腫瘍(腺腫・癌)の特徴である高い組織浸潤・脈管侵襲能を規定する分子生物学的特徴を明らかにし,内視鏡治療の適応決定に応用することを目的とする。本研究ではmatrix metalloproteinase(MMPs),とそのinhibitorであるtissue inhibitors of metalloproteinase(TIMP),および細胞接着分子であるsyndecan-1,cadherinついて着目し,これらの発現と腫瘍の組織型および悪性度,またその組織浸潤の程度,脈管侵襲の有無について検討を行う。 平成10年度の研究実績 平成10年度は,表面型早期大腸癌の臨床材料を用い,免疫染色によって, (1) 表面型早期大腸癌組織において,正常組織ではabundantに発現しているsyndecan-1の発現が低下している組織が存在すること (2) 同様に表面型早期大腸癌組織において,sm浸潤の先進部においてsyndecan-1の発現が低下している腫瘍細胞がみられること (3) 上記組織のリンパ節転移巣において,腫瘍細胞のsyndecan-1の発現が低下していること (4) 表面型早期大腸癌組織において,MMPsの発現が増加していることを見出した。 このyndecan-1の発現低下の調節機序について,現在大腸癌腫瘍細胞株を用いて分子生物学的検討を行っている。 これらの研究結果は,1999年American Gastrointestinal Association Annual Meetingにて報告する予定である。
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