2001 Fiscal Year Annual Research Report
慢性肝炎における各種インターフェロン誘導蛋白の動態
Project/Area Number |
10670464
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉岡 健太郎 名古屋大学, 医学部・附属病院, 講師 (60201852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 元義 名古屋大学, 医学部・附属病院, 助手 (00281460)
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Keywords | MxA / RFLP / 一塩基多型 / SNP / C型慢性肝炎 / インターフェロン / ジェノタイプ / インターフェロン誘導蛋白 |
Research Abstract |
13年度はIFN誘導蛋白のひとつであるMxA遺伝子のpromotor領域の一塩基多型(single nucleotide polymorphism:SNP)を慢性C型肝炎60例について検討した。MxA遺伝子promotor領域nt-88遺伝子多型とIFN治療効果の関係は、60例中G.G homozygoteは31例にみられ、その著効率は32.3%であった。G.T heterozygoteは17例にみられ、その著効率は23.5%であった。T.T homozygoteは12例にみられ、その著効率は33.3%であった。このようにMxA遺伝子promotor領域遺伝子多型とIFN治療効果の間に相関は認められなかった。ジェノタイプ1患者46名のMxA遺伝子promotor領域遺伝子多型とIFN治療効果の関係は、著効率はG.G homozygoteでは21.7%、G.T heterozygoteでは18.8%、T.T homozygoteでは14.3%であり、ジェノタイプ1患者でもMxA遺伝子promotor領域遺伝子多型とIFN治療効果の間に相関は認められなかった。ジェノタイプ2患者12名のMxA遺伝子promotor領域遺伝子多型とIFN治療効果の関係は、G.G homozygoteの著効率は57.1%、T.T homozygoteでは60.0%で、ジェノタイプ2患者でもMxA遺伝子promotor領域遺伝子多型とIFN治療効果の間に相関は認められなかった。ジェノタイプ2患者ではG.T heterozygoteはみられなかった。土方らの報告では、MxA遺伝子promotor領域の塩基-88の遺伝子多型についてG.T heterozygoteの著効率はG.G homozygoteより有意に高かったが、我々の検討では有意差がなかった。今後その他のIFN誘導蛋白の遺伝子多型とIFN治療効果との関係を検討する必要があると考えられる。
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