1999 Fiscal Year Annual Research Report
がんで過剰発現するアンキリンリピート蛋白ガンキリンの機能解析と遺伝子治療への応用
Project/Area Number |
10670467
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
東辻 宏明 京都大学, 医学研究科, 助手 (60281094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 潤 京都大学, 医学研究科, 教授 (50173430)
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Keywords | 肝がん / アンキリンリピート / がん遺伝子 / Rb蛋白 / 蛋白分解 |
Research Abstract |
(目的)肝がんはアジア、アフリカ地域においてウイルス感染や肝発がん物質等が原因となって最も発生頻度の高いがんとなっている。肝がんにおけるp53やp16(INK4A)などのがん抑制遺伝子不活化の報告はなされているが、肝がんで活性化されているオンコジーンについてはよくわかっていないのが現状である。 (結果)我々はcDNAサブトラクション法により、肝がんで過剰発現する遺伝子を単離し、その中に6個のアンキリンリピートからなる新規のがん遺伝子、ガンキリンを同定した(26Sプロテアゾームのサブユニット、p28と同一の遺伝子であった)。(1)ヒト肝がん34症例すべてでガンキリンの発現は亢進してした。(2)マウスNIH/3T3細胞にガンキリンを過剰発現させたところ、ソフトアガー内で足場非依存性の増殖とヌードマウスでの造腫瘍性を示した。(3)ガンキリンはRBタンパクと複合体を形成し、RBタンパクのリン酸化とE2F-1活性の亢進を誘導した。(4)ガンキリンはRBタンパクの分解を促進した。 以上よりガンキリンの過剰発現が肝発がんにおいて、RBタンパクの不安定化を介して寄与している可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)