1999 Fiscal Year Annual Research Report
胃癌、大腸癌におけるアポトーシス制御因子bcl-xL,bak発現異常の機序解明
Project/Area Number |
10670470
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金山 周次 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40185913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 義司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30303960)
篠村 恭久 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90162619)
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Keywords | 胃癌 / 大腸癌 / アポトーシス / bcl-xL / bak / ミスセンス変異 / IRF-1 / IRF-2 |
Research Abstract |
胃癌・大腸癌におけるアポトーシス耐性の原因となっているbcl-xL,bakの発現・機能異常の機序を明らかにするため、本年度はbak遺伝子異常の有無および転写因子IRF-1/IRF-2とbcl-xL/bak発現の関連につき検討した。 1.胃癌・大腸癌におけるbak遺伝子異常 内視鏡下生検もしくは手術により得られた胃癌・大腸癌組織よりDNAを抽出し、PCR-SSCP法によりbak遺伝子異常の有無をスクリーニングし、異常なバンドはシークエンスにて塩基配列を確認した。胃癌24例中3例、大腸癌20例中2例においてbakのミスセンス変異が認められた。胃癌24例中1例、大腸癌20例中2例においてbak遺伝子にアミノ酸変異を伴わないpolymorphismが認められた。一部の胃癌・大腸癌においてbak遺伝子の異常がアポトーシス耐性に関わっている可能性が示唆された。 2.転写因子IRF-1,IRF-2とbcl-xLおよびbakのmRNAの関連 内視鏡下生検により得られた胃癌・大腸癌組織よりRNAを抽出し、競合的PCRにてIRF-1,IRF-2,bcl-xL,bakのmRNAを定量した。IRF-1遺伝子の発現は大腸癌組織の約半数で低下しており、bcl-xL発現と負の、bak発現とは正の相関が認められた。IRF-1遺伝子の発現は胃癌組織で一定の傾向を示さず、bcl-xL,bak発現との相関も認めなかった。血球系の腫瘍細胞で報告されているIRF-1のスプライシング異常についても検討したが、胃癌・大腸癌では認めなかった。IRF-2遺伝子の発現は胃癌・大腸癌組織で一定の傾向を示さなかった。大腸癌ではIRF-1がbcl-xL,bakの遺伝子発現を調節している可能性が示唆されたが、胃癌ではIRF-1以外の因子がbcl-xL,bakの遺伝子発現を調節しているものと考えられた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Kitamura S.et al.: "Peroxisome proliferator-activated receptor g induces growth arrest and differentiation markers of human colon cancer cells"Jpn.J.Cancer Res.. 90巻1号. 75-80 (1999)
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[Publications] Miyazaki Y.et al.: "Gastrin induces heparin-binding epidermal growth factor-like growth factor in rat gastric epithelial cells transfected with gastrin receptor"Gastroenterology. 116巻1号. 78-89 (1999)
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[Publications] Kitamura S.et al.: "PPAR gamma inhibits the expression of c-MET in human gastric cancer cells through the supression of Ets."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 265巻2号. 453-456 (1999)
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[Publications] Murayama Y.et al.: "Morphological and functional restoration of parietal cells in helicobacter pylori associated enlarged fold gastritis after eradication"Gut. 45巻5号. 653-661 (1999)