2001 Fiscal Year Annual Research Report
H.pylori感染可能ラット種の分離と実験潰瘍系の確立
Project/Area Number |
10670493
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
妹尾 恭司 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (30295589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城 卓志 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (30231369)
安居院 高志 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (00212457)
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Keywords | 動物モデル / ヘリコバクターピロリ / 粘膜障害 |
Research Abstract |
H.pyloriはヒト胃粘膜には感染するが,ラットに慢性持続感染させることはできなかった.しかし,申請者らはマウスに感染しうるH.pyloriであるシドニー株が,(1)ある頻度でSDラットに適応し,慢性感染しうること,(2)SDラットから遺伝的にH.pylori感染が可能な純系ラットを分離できる可能性があること、を見いだした. 本研究の目的は,近交弱性による不妊動物を排除し,純系ラットの交配を進めることに.より遺伝的にH.pylori感染が高率で可能な純系ラットを分離することである。さらには,純系ラットを用いてH.pylori慢性感染モデルを作製し、in vivo studyに応用することである. そこで我々は,遺伝的に純粋なH.pylori易感染系ラットの作成のために定型的手段【生後4週でH.pyloriシドニー株を3回投与→8週で感染確認(胃液中のウレアーゼ測定)→選別し交配→次世代を誕生させる】を用いて近親交配を継続させてきた.現在までに,易感染系(SDi)ラット系は第13世代,難感染系(SDn)ラット系は第11世代を誕生させたところである.純系ラット(第20世代)を分離するまでにさらに1年以上を費やすものと思われるが、純系ラットの確立はH.pylori感染の病態解明に有用であると考えられるので今後も引き続き進めていきたい。 H.pylori慢性感染モデルラット免疫学的な病態解明に必要となるH.pyloriの表面抗原に特異的な血清IgG及びIgA抗体の測定法(菌体固相化ELISA)を開発中し報告した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Watanabe K, Joh T, Seno K, Sasaki M, Todoroki I, Miyashita M, Tochikubo K, Itoh M.: "Development and clinical application of an immunoassay using intact Helicobacter pylori attached to a solid phase as an antigen"Clin Biochem.. 34(4). 291-295 (2001)