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1999 Fiscal Year Annual Research Report

自己免疫性肝炎の肝内CD1b陽性抗原提示細胞によるアルファチド抗原提示の解析

Research Project

Project/Area Number 10670510
Research InstitutionJikei University School of Medicine

Principal Investigator

高橋 宏樹  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80256403)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 銭谷 幹男  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (70138767)
Keywords自己免疫性肝炎 / CD1b / CDLd / Vα24JαQ
Research Abstract

自己免疫性肝疾患における肝内CD1b陽性抗原提示細胞、CD1d陽性肝細胞の動態を解析し、免疫病態への関与を明らかにすることが、本研究の目的である。患者さんに、生検材料の一部を本研究に用いることを説明し同意した後に得た肝生検組織の一部を用い検討し、以下の結果を得た。
1.免疫組織化学的方法を用いて、自己免疫性肝炎における肝内CD1b陽性マクロファージの動態解析を試みたが、技術的問題によりCD1b陽性細胞の同定が困難であった。市販されている種々の抗体を用い、実験条件をさまざまに変更しても、残念ながら同定できなかった。
2.一方、CD1d分子による抗原提示により活性化されるVα24JαQ陽性細胞の、種々の肝疾患の病態への関与が報告されつつあることから、AIHにおける同細胞の動態を検討したところ、検討例の半数で肝内にVα24JαQ遺伝子断片が検出された。一方、原発性胆汁性肝硬変症、慢性C型肝炎においては、組織学的活動性、ALT、ALP値のいかんに関わらず、全例で肝内にVα24JαQ遺伝子断片が検出された。
3.肝組織におけるCD1d陽性細胞の動態を、免疫組織化学的方法を用いて検討したところ、慢性C型肝炎、原発性胆汁性肝硬変においては、肝細胞に均一に表出していることが明らかになり、現在AIHにおける肝細胞のCD1d発現動態を検討中である。
以上より、今後本研究では、AIHにおけるVα24JαQ陽性細胞の動態、CD1d分子の発現動態に焦点をあてて検討していく予定である。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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