1998 Fiscal Year Annual Research Report
難治性ウイルス性肝炎の病態に関わる免疫学的因子の解析と治療モデルの確立
Project/Area Number |
10670517
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
石川 哲也 愛知医科大学, 医学部, 講師 (10288508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
各務 伸一 愛知医科大学, 医学部, 教授 (10115545)
杉山 弘高 愛知医科大学, 医学部, 講師 (70242112)
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Keywords | CTL / エピトープ / アンタゴニスト / TCR / サイトカイン / ケモカイン / DNA immunization |
Research Abstract |
H-2^dのマウスにおいて、HBs抗原特異的細胞障害性Tリンパ球(CTL)の主要なエピトープはHBs抗原の28〜39番目の部位(IPQSLDSWWTSL)に存在する。これを認識する11個のCTLクローンを誘導し、T細胞レセプター(TCR)beta gene usageの解析、さらに詳細なエピトープ・マッピングを施行した。TCR beta geneの解析では6種類の異なるクローンからなる集団であることがわかった。また、エピトープ・マッピングにより、それぞれのクローンのエピトープ・ペプタイド認識パターンはTCR beta gene usageにより異なり、すべてのクローンに共通するのは、MHC class I(L^d)分子への結合部位(2番目、12番目)を除けば、TCR認識部位である6番目の部位(D)のみであった。この部位とほとんどのクローンにおいて共通のTCR認識部位であった4番目の部位(S)に、他の19種類のアミノ酸による置換を導入したペプタイドを作製し、これらのMHC(L^d)分子への結合性、CTLによる認識の程度を比較した。4L(4番目をLに置換したペプタイド)、4W、6Qなどは野生株よりも高いMHC結合性を保持し、しかもCTL自身には認識されないというように、アンタゴニストとして機能する可能性を持っており、現在in vitroにおけるアンタゴニズム・アッセイ、in vivoにおける効果などについて検討中である。 肝炎の重症化因子に関しては測定するサイトカイン、ケモカインの種類を増やし検討中である。また、DNA immunizationに関してはin vitroにおいてB7分子、CD40分子などの発現効率の確認を行っている。
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[Publications] Furuta K, Misao S, et al.: "A gene mutation of transforming growth factor β1 type II receptor in hepatocellular carcinoma." Int J Cancer. in press.
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[Publications] Ishikawa T, Kono D, et al.: "Polyclonality and multispecificity of the cytotoxic T lymphocyte response to a single viral epitope." J Immunol. 161. 5842-5850 (1998)
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[Publications] Okumura A, Yoshioka K, et al.: "Different constitution of hepatitis C virus population in peripheral blood mononuclear cells and plasma in patients with type C chronic liver disease." Dig Dis Sci. 43. 377-383 (1998)