1999 Fiscal Year Annual Research Report
胆石症胆嚢におけるコレシストキニン・A型レセプター遺伝子の発現異常の解析
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10670525
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Research Institution | National Children's Medical Research Center |
Principal Investigator |
河野 彬 国立小児病院, 小児医療研究センター, 主任研究官 (90161877)
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Keywords | DNA多型 / CCK-Aレセプター / 発現制御 / 胆嚢 / 肥満 / 胆石 |
Research Abstract |
消化器系においてコレシストキニン(CCK)はA型レセプター(CCKAR)を介して膵機能、胆嚢収縮などに関与する。これら組織の疾患におけるCCKAR発現の解析はCCKの働きと疾患との関係を知る上で重要である。 ヒト胆のうにはCCKARが発現しているが、胆石症患者の胆のうではその発現が正常人のそれに比べて著しく低下していた。この遺伝子発現低下の原因が遺伝子発現を制御しているプロモーター領域にあると考え、私達が先に全構造を決定したヒトCCKAR遺伝子のプロモーター領域のDNA多型を調べた。その結果胆石症胆のうCCKAR遺伝子のプロモーター領域の2ヶ所(-81のA→G,-128のG→T)に塩基特異的な多型を発見した。どちらかのホモ多型を調べた結果、正常人末梢血由来の同遺伝子では7人中1名に、胆石症胆のう由来では13人中8人に見出された。さらに一般人(40-79才)1296人の末梢血由来DNAを解析し、25人(1.9%)に上記2ヶ所のホモ多型を認め、統計的に有意な肥満との相関を確認した。
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