1999 Fiscal Year Annual Research Report
気道上皮細胞の一酸化窒素合成酵素遺伝子の誘導によるClチャネル機能の調節
Project/Area Number |
10670563
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
玉置 淳 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (60147395)
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Keywords | 気道上皮細胞 / 一酸化窒素 / イオンチャネル / パッチクランプ / 遺伝子発現 / 気道分必 / 気道炎症 / 喘息 |
Research Abstract |
1.Clイオンチャネルに対するiNOS誘導の効果:単離したヒト気道上皮細胞にパッチクランプ法(whole cell clamp,inside-out patch)を適用し,単-Clイオンチャネル電流およびClチャネルの開確率を測定した.上皮細胞にiNOSを誘導するため,エンドトキシン(E.coli由来),IL-1β,TNFα,インターフェロンγの存在下で培養を行ったところ,Clコンダクタンス,Clチャネルの開確率の増加が観察された.また,その効果はヂキサメサゾンやマクロライドの添加により著明に抑制された.同時に行ったポーラログラフィーによるNO産生の評価では,上記サイトカインの刺激によりNOが遊離されることが確認された. 2.iNOS遺伝子発現の調節:ヒト気管支培養上皮細胞のmRNAを抽出し,RT-PCR法およびプリキャストゲル電気泳動を用いたノーザンブロット法にてcNOS,iNOS各々のmRNAの発現を評価した.その結果,エンドトキシン,IL-1β,TNFα,インターフェロンγで刺激すると,iNOSmRNAの発現が選択的に誘導され,またその効果はステロイドあるいはマクロライドの存在下で明らかな抑制を受けた.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 玉置 淳: "気道上皮細胞のクロライドチャネルの調節機構と水分分泌機構"カレントテラピー. 17. 29-32 (1999)
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[Publications] 玉置 淳: "閉塞性肺疾患における気道分泌亢進の機序とその管理法"日本臨床. 57. 126-131 (1999)
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[Publications] 玉置 淳: "クラリスロマイシンと気道分泌抑制作用"分子呼吸器病. 3. 47-52 (1999)