1998 Fiscal Year Annual Research Report
筋萎縮性側索硬化症の遺伝子発現プロファイリングによる病態関連遺伝子の同定
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10670582
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
道勇 学 名古屋大学, 医学部, 講師 (90293703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 章景 名古屋大学, 医学部, 医員
祖父江 元 名古屋大学, 医学部, 教授 (20148315)
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / 分子インデックス法 / 遺伝子発現プロファイル / 運動ニューロン死 / 運動ニューロン疾患 / 神経悪性疾患 |
Research Abstract |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は運動ニューロンの系統選択的細胞死萎来す疾患であり,その分子機構については未だ明らかでない.我々はALS病変に特異的な遺伝子発現の変化を横断的,且つ包括的に把握することによって疾患の分子病態を解明することを目的とし,分子インデックス法を用いてALS脊髄前角の病変組織における全遺伝子発現プロファイルを作成した.各プロファイル毎に正常対照との比較検討を行い,ALS特異的あるいはALSで発現が著減しているcDNAを84個選択した.これら全てをクローン化した後塩基配列を決定し,データベース上で検索した結果,正常脳ではみられずALS前角の遺伝子発現プロファイルで特異的にみられたcDNAは46個,正常対照前角の遺伝子発現プロファイル由来のcDNAは38個であった.また既知の遺伝子に一致したcDNAはALS特異的が24個,正常対照特異的が16個の合計旬個あり,また既知のヒトESTに一致したcDNAはALS特異的が9個,正常対照特異的が16個の合計25個あった.これら以外の19個は未知cDNAであった.さらに84個のcDNAの中現在までに13個についてALS6例と対照4列の脊髄前角を用いてノーザンプロット分析,ATAC-PCR,あるいは定量RT-PCRによる定量的スクリーニングを終了した.その結果,各cDNAの正常対照に対するALSでの発現比は0.1-10であり,これらの発現変化がALSの病変脊髄前角における神経変性の分子病態を反映している可能性が示唆された.未知の遺伝子については,神経細胞特異的で前角運動ニューロンでの発現が確認されかつALS脊髄前角で発現が1/10に著しく低下している約4kbのcDNAを含め,現在5個のcDNAを選択し,ノーザンブロット分析により神経系組織および一般臓器における発現分布を検討するとともに,脊髄前角組織由来のmRNAから作成したcDNAを基にRACE法,あるいはライブラリースクリーニングによって完全長cDNAの取得を試みている.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 道勇 学他: "ニューロサイエンスの新しい研究方法;「分子インデックス法」" CLINICAL NEUROSCIENCE. 17・4. 予定 (1999)
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[Publications] 道勇 学他: "運動ニューロン疾患-update;「球、脊髄性筋萎縮症」" CLINICAL NEUROSCIENCE. 16・8. 867-869 (1998)
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[Publications] Kobayashi Y.et al.: "Caspase-3 cleanes the expended androgen receptor protein of spinal and bulbor muscular atrophy in a polyglutammine repeat length-dependent manner" Biochemical and Biophysical Reseach communications. 252. 145-150 (1998)
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[Publications] Li M. et al: "Nonneural mulear inclusions of androgen receptor protein in spinal and bulbor muscular atrophy" American Journal of Pathology. 153. 695-701 (1998)
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[Publications] Li M. et al: "Nuclear inclusion of the androgon receptor protein spinal and bulbour musclar atrophy" Annals of Neurology. 44. 249-254 (1998)