1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10670586
|
Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
小林 祥泰 島根医科大学, 医学部, 教授 (00118811)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
益田 順一 島根医科大学, 医学部, 教授 (70173747)
山口 修平 島根医科大学, 医学部, 助教授 (80135904)
|
Keywords | 脳血流 / 脳梗塞 / 脳ドッグ / 血圧 / CP(a)Phenotype / Stroop検査 / 無症侯性脳梗塞 |
Research Abstract |
1. 脳血流の経年変化追跡対象として今年度36例の脳血栓患者を抽出した。年齢は51〜84才、平均71±8才、MABP 100±l3mmHg、平均脳血流量 52±14ml/100g/min、岡部スコア31±12、Kohs′IQ69±18である。2年後に追跡調査を行う予定である。 2. 脳梗塞再発の危険因子に関する調査は現在までに127例を登録し、その内34例の再発が確認されている。現在再発前血圧の変動の関与について詳細な検討を行っている。 3. Lp(a)濃度および遺伝子多型に関して脳梗塞122例と対照群95名で検討した。脳梗塞群でLp(a)濃度のみが有意に高く、総コレステロール、HDL、中性脂肪には差を認めなかった。多変量解析の結果Lp(a)遺伝子多型の脳梗塞に対するOdds raioはl.39(CI:1.06-1.82)と高血圧の1.80(1.31-2.21)に次いで,有意な危険因子として抽出された。今後これらの例の追跡調査を継続し再発の危険因子にも成りうるか否かを検討する。脳ドックおよび地域脳検診受診者についても解析を始めており、来年度にはLp(a)遺伝子多型が無症候性脳梗塞の危険因子にもなりうるかどうかについても解析予定である。 4. 我々の開発したStroop検査を脳ドック受診者121名で施行し、無症候性脳梗塞群では65才以上で梗塞なし群に比し漢字の文字Stroop効果が有意に減少した。Stroop効果は他の前頭葉機能検査と一部相関を示したが、事象関連電位の標的刺激P300とは相関しなかった。今後新奇刺激P300とwisconsin card sorting testも含めてこれらの検査の実用性を検討する予定である。
|
Research Products
(8 results)
-
[Publications] A.Nagai: "No Mutations in Cystatin C Gene in Cerebral Amyloid Angiopathy with Cystatin C" Molecular and Chemical Neuropathology. 33・1. 63-78 (1998)
-
[Publications] S.Yamaguchi: "Contributions of the Dopaminergic System to Voluntary and Automatic Orienting" The Journal of Neuroscience. 18・5. 1869 (1998)
-
[Publications] H.Bokura.: "Distinguishing silent lacunar infarction from enlarged Virchow-Robin spaces" Journal of Neurology. 245・2. 116-122 (1998)
-
[Publications] S.Yamaguchi: "Visuospatial Attention Shift and Motor Responses in Cerebellar Disorders." Journal of Cognitive Neuroscience. 10・1. 95-107 (1998)
-
[Publications] S.Kobayashi: "Clinical diagnosis of silent cerebrovascular diseases." Asian Medical Jourmal. 41・6. 261-267 (1998)
-
[Publications] 小林祥泰: "高齢者における無症侯性脳梗塞" 日本老年医学会雑誌. 35・10. 721-725 (1998)
-
[Publications] 小林祥泰: "脳卒中学 The Frontiers of Strokology" 医学書院, 77-84 (1998)
-
[Publications] 小林祥泰: "脳卒中臨床マニュアル" Springer-Verlag 社, 485-494 (1998)