1998 Fiscal Year Annual Research Report
アストロサイト由来の自己反応性T細胞抑制因子の解明と遺伝子クローニング
Project/Area Number |
10670589
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
原 英夫 九州大学, 医学部, 講師 (00260381)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉良 潤一 九州大学, 医学部, 教授 (40183305)
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Keywords | アストロサイト / 自己反応性T細胞抑制因子 / 遺伝子クローニング / アポトーシス |
Research Abstract |
今年度では、アストロサイト由来の自己反応性T細胞抑制因子を解明し、その遺伝子をクローニングした. マウス由来のアストロサイト細胞株(G26-24)を培養し、IFN-γで処理したアストロサイトの1st strand cDNAより、未処理のアストロサイトのmRNAをsubtractionし、一本鎖のsubtracted cDNAライブラリーを作成した.これをプローブとして先に作成しておいたIFN-γで処理したアストロサイト由来のcDNAファージライブラリーをスクリーニングした.その結果、IFN-γで処理したアストロサイトに特異的に発現しているcDNA、約100クローンが得られた. 100個のcDNAクローンを全てシークエンスし解析した.各クローンのhomology検索をNIHのgene databaseを用いて行ったところ、既知のクローンは、47クローンで、heat shock proteinやMHC class Iなどがあった.一部homologyが認められたクローンは7個で、espinなどの遺伝子と50-100塩基の範囲でhomologyが認められたが、残りのシークエンスは未知であった.全く未知のクローンは46クローンであった. 未知のcDNAクローンを動物細胞発現ベクターに組み込み、CHO cell lineへ遺伝子導入し、蛋白を発現させた.一方で、SJL/JマウスにMBPを免疫し、そのリンパ節・脾細胞からリンパ球を分離し、MBP反応性T細胞株を作成した.このMBP反応性T細胞を先程の遺伝子導入したCHO cell lineの上で共培養し、どの遺伝子を導入したCHO cell lineにおいてT細胞にapoptosisが誘導されるか解析した.数個のクローンにおいて、T細胞のapoptosisの誘導が認められた.
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