1999 Fiscal Year Annual Research Report
心筋ストレッチ応答チャネル周辺の情報伝達機構とその循環病態生理における意義の研究
Project/Area Number |
10670634
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
古川 哲史 秋田大学, 医学部, 助教授 (80251552)
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Keywords | イオンチャンネル / クロライド / ストレッチ / 酵母2ハイブリッド法 / 蛋白-蛋白相互作用 / 細胞周期 / cdc2キナーゼ / MAPキナーゼ |
Research Abstract |
心臓は常に収縮・拡張の物理力の影響下におかれており伸展刺激に活性化されるイオンチャネルの生理的意義は大きい。本研究計画では伸展刺激活性化チャネル周辺の情報伝達の分子機構を明らかにするため同チャネルに結合する分子を心臓cDNAライブラリーから酵母2ハイブリッド法を用いスクリーニングし蛋白-蛋白相互作用による機能調節を検討した、伸展刺激活性化クロライドチャネルであるClC-2カルボキシ末端には細胞周期に関連する蛋白が3種類結合した。In vitroりん酸化アッセイではClC-2カルボキシ末端が細胞分裂期(M期)に活性の上昇するp34cdc2/cyclineBおよびMAPキナーゼにより直接りん酸化をうけること、電気生理学的アッセイによりClC-2チャネルがp34cdc2/cyclineBによるりん酸化により機能抑制をうけ、蛋白脱りん酸化酵素によりチャネル活性が上昇することが判明した。また卵母細胞の発現システムを用いた実験ではClC-チャネル活性化により細胞容積が減少し、ClC-2チャネル抑制により細胞容積が増大することが判明した。半定量的逆転写PCR法を用いた実験ではClC-2のメッセージは胎児期および肥大心で増加していた。以上の結果からClC-2チャネルは細胞分裂における急激な細胞容積変化に重要な役割を演じるチャネルであり、サイクリン依存性キナーゼによる可逆的りん酸化・脱りん酸化によりチャネル活性が機能調節をうけること、転写レベルでも細胞周期のステージにより発現調節をうけることが示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nakajima T, Furukawa T, Tanaka T, Nagari R, Nakamura Y, Hiraoka M, et al.: "Voltage-shift of the current activation in HERG S4 mutation (R534C)-in LQT2"Cardiovascular Research. 44. 283-293 (1999)
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[Publications] Terai T, Furukawa T, Katayama Y, Miyasaka N, Hiraoka M.: "Effect of external acidosis on HERG current expressed in Xenopus oocyte"Journal of Molecular Cellular Cardiology. (in press). (2000)