1998 Fiscal Year Annual Research Report
QT延長症候群の新たな発生機序の解明と治療法への応用に関する研究-チャネル蛋白のATP依存的分解機構の関与について
Project/Area Number |
10670658
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
重政 千秋 鳥取大学, 医学部, 教授 (50111125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 晋一 鳥取大学, 医学部, 助手 (30304207)
上田 昌彦 鳥取大学, 医学部・附属病院, 講師 (80283993)
久留 一郎 鳥取大学, 医学部, 助教授 (60211504)
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Keywords | ユビキチン / プロテアソーム / チャネル蛋白 / 蛋白分解 / 細胞内輸送 / ATP依存的 / QT延長症候群 / ランゲンドルク灌流 |
Research Abstract |
我々はまず、Kチャネルのdetectionを容易にするため、cDNAの5'側にFlagタグを挿入し、Flag-K channel constructを作成した。これをCOS7へtransfectし、wild typeとともにその発現をパッチクランプ法にて確認した。その結果、Flag-K Channelはwild typeとほぼ同等のチャネル特性を示した。さらに、ウエスタンでの蛋白発現も確認し、wild typeの代わりとして使用できると考えられた。次に、Kチャネルのユビキチン化を調べるため、Flag-K channelをCOS7へtransfectし、免疫沈降後、抗ユビキチン抗体にてアッセイしたところ、CFTRやGHレセプターと同様に高分子域にユビキチン化が認められた。膜蛋白のユビキチン化は主にそのcytosolic domainがターゲットとなると考えられるが、cytosolic domain内には既知のユビキチン化モチーフは存在しない。現在deletion constructを作成し、ユビキチン化のターゲット配列を検索中である。さらに、ユビキチン化を受けたKチャネル蛋白がプロテアソームで実際に分解をうけるか否かを検討するため、プロテアソーム阻害剤のKチャネル分解動態に対する作用を調べた。pulse-chase studyでは、Kチャネル半減期は約2時間であり、MG132をはじめとするプロテアソーム阻害剤はKチャネル分解を抑制しうると考えられた。また、同時に単離心筋細胞を用いてパッチクランプ法にて検出されたKチャネル活性がproteasome inhibitorより影響を受けるか否かもあわせて検討している。今後、これらのdataをもとに、Kチャネルのユビキチン化、及びProteasomeでの分解機構を灌流系も用いて詳細に調べていく予定である。
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