1999 Fiscal Year Annual Research Report
心筋膜受容体に対する自己免疫機序による心筋症の発症・進展
Project/Area Number |
10670679
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
松井 忍 金沢医科大学, 総合医学研究所, 教授 (00064600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺岡 弘平 金沢医科大学, 総合医学研究所, 講師 (10102063)
早瀬 満 金沢医科大学, 医学部, 講師 (90064592)
勝田 省吾 金沢医科大学, 医学部, 教授 (40110613)
山口 宣夫 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10106916)
栗原 孝之 金沢医科大学, 総合医学研究所, 講師 (20064595)
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Keywords | 拡張型心筋症 / 自己抗体 / 合成ペプチド / β1受容体 / ムスカリン2受容体 / 抗体吸着療法 / 自己免疫疾患 |
Research Abstract |
拡張型心筋症患者血清中にβ1およびムスカリン2(M2)受容体の第2細胞外ループに対する自己抗体が高頻度(30〜40%)に検出されること、および、これらの自己抗体が各々の受容体に対しアゴニスト様の生理活性を有することより、我々は拡張型心筋症の発症進展に心筋受容体に対する自己免疫機序を想定し、種々の検討を行っている。 現在までに、β1およびM2受容体の第2細胞外ループに一致する合成ペプチドを用いて家兎を一年間免疫することにより拡張型心筋症類似の心筋病変の作成に成功した。また、これらの実験動物モデル(家兎)に対するβ遮断薬、M2拮抗薬、ACE阻害薬の心筋保護効果も明らかにした。 今年度は、免疫組織学的手法を用いた検討を行い、合成ペプチド免疫によりもたらされる心筋病変は、主に自己抗体の長期間にわたるアゴニスト作用による細胞性機能不全によりもたらされることを報告した。 現在、拡張型心筋症の一部が自己免疫疾患であるさらなる確証を得るため自己抗体を用いたトランスファー実験を開始したところである。 今後は、これらの成果を応用し、抗体吸着療法の開発をめざす所存である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Gerd Wallkat: "Autoantibodies Against M2 Muscarinic Receptors in Patients with Cardiomyopathy Display Non-Desensitized Agonist-Like Effects"Life Sciences. 64・6/7. 465-469 (1999)
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[Publications] Mitsuru Hayase: "Immune Mechanism of Myocardial Injury Due to Anti-β1-adrenoceptor Autoantibody:Immunohistological Study of Myocardial Disorders"J Cardiovascular Pharmacology. 34. S29-S32 (1999)
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[Publications] Shinobu Matsui: "Active Immunization of Combined β1-Adrenoceptor and M2-Muscarinic Receptor peptides Induces Cardiac Hypertropy in Rabbits"Journal of Cardiac Failure. 5(3). 246-254 (1999)