1998 Fiscal Year Annual Research Report
小児アトピー性疾患におけるT細胞サブセットのCD30発現の特異性と臨床的意義
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10670707
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
足立 雄一 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (80184191)
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Keywords | CD30 / アトピー性皮膚炎 / Th1 / Th2 / IL-4 / IFN-_γ / 細胞内サイトカイン |
Research Abstract |
アレルギー性疾患において、Th1/Th2細胞バランスがTh2優位に偏っていることは以前より知られていることである。本研究の目的はアレルギー性疾患患者末梢血T細胞上に発現するCD30かin vovoにおけるTh2優位の指標になり得るかを検討するもので、そのために各種抗体を用いてフローサイトメトリー法によって末梢血T細胞の解析を行った。今までに、アトピー性皮膚炎患者末梢血T細胞におけるCD30発現細胞の比率が非アトピー対照に比して有意に高値であり、アトピー性皮膚炎患者内でも重症度が進むにつれCD30発現細胞の割合が高率になることが明かになった。さらに、CD30発現細胞の比率と末梢血好酸球数や血清IgE値とは有意の正の相関を認め、T細胞表面のCD30発現がアトピー性皮膚炎患者の臨床所見とよく一致することが示された。本来、Th1/Th2タイプはそれぞれのサイトカイン産生パターンによって分類されるが、今回IFN-γ(Th1)とIL-4(Th2)の細胞内発現をフロサイトメトリーを用いて単一細胞レベルで解析した。その結果、同一患者における末梢血T細胞中CD30発現細胞の陽性率は末梢血T細胞内IL-4/IFN-γ比と有意な正の相関を認め、CD30陽性率がin vivoでのTh2優位の指標になり得ることが明かになった。現在、CD30陽性細胞自身からのサイトカイン産生測定をELISPOT法を用いて試みている。また、Th1/Th2タイプとケモカインレセプターとの関係も報告されており、現在CD30発現T細胞上の各種ケモカインレセプターの発現を解析中である。
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