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1998 Fiscal Year Annual Research Report

肝線維化病態での細胆管増生におけるJagged1遺伝子の発現と機能に関する研究

Research Project

Project/Area Number 10670728
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

田尻 仁  大阪大学, 医学部, 講師 (80183458)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大園 恵一  大阪府立母子保健総合医療センター研究所, 部長
虫明 聡太郎  大阪大学, 医学部, 助手 (90291947)
Keywords肝線維化 / Jagged1遺伝子 / 初代培養肝細胞 / 胆管上皮細胞
Research Abstract

我々は、Jagged1遺伝子(以下JAG1)が、ヒト胎児肝だけでなく、偽胆管・細胆管の増生を伴って線維化をきたす胆道閉鎖症症例の肝においても発現している可能性をRT-PCRにより確認した。そこで、我々は高度に線維化をきたした肝と、非線維化肝との間でJAG1の発現量に差が見られるかどうかについて、Northern blottingによって検討したが、いずれの組織においても有意な発現シグナルは得られなかった。また、組織中で一部の細胞に僅かでも発現している可能性を考え、線維化肝組織を用いてin situ hybridizationによる検討を行ったが、mRNAの陽性像は得られなかった。この結果はJAG1の病理組織中での発現量が著しく少なく、その機能について病理検体を用いて検討を進めることが容易でないことを示唆する。次に我々は3〜5週齢のラットの肝細胞の初代培養を行っている。
現在のところ肝細胞、小型肝細胞及び非実質細胞に分けて抽出培養し、このうち肝細胞及び小型肝細胞の一部が培養開始後4週までに形質変化を起こし、胆管上皮系のマーカー(CK19など)を発現するようになる割合について基礎データを収集している。また、培養用コラーゲンメッシュの表に肝細胞、裏に非実質細胞を捲き、メッシュを介しての相互の細胞間の影響を検討するための系を作成している。この系においても肝細胞の胆管上皮への形質変化の割合を再現性良く検討しうる条件を設定していく予定である。我々はこの細胞レベルでの形質変化が肝の線維化病理において重要な偽胆管・細胆管増生を現すものとして注目している。今後はこれらの系における細胞外マトリックス産生について組織化学的な評価を行い、肝細胞の形質変化を促進する因子、あるいはそれに伴って発現する因子について検討したい。

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Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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