1999 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子工学を用いたガングリオシドの黒色腫細胞増殖脳・転移能制御機構の解析
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10670793
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
清水 隆弘 山口大学, 医学部, 助手 (10263774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱本 嘉昭 山口大学, 医学部, 講師 (90238080)
武藤 正彦 山口大学, 医学部, 教授 (40175625)
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Keywords | 悪性黒色腫 / ガングリオシド / SK-MEL-28 / GD3発現細胞 / GD3欠損ヒト黒色腫細胞株 / 細胞増殖能 / 細胞外マトリックス蛋白 / 接着能 |
Research Abstract |
悪性黒色腫の特異的腫瘍抗原であるガングリオシドの生物学的機能を黒色腫細胞株を用いて検討した。 I型コラーゲン、IV型コラーゲン、フィブロネクチン、ラミニンを含む各種細胞外マトリックス蛋白への接着能についての検討では、GD3は直接的に、GM3はインテグリン受容体の発現を介して間接的に細胞外マトリックス蛋白への接着に関与していることが明らかになった。細胞レベルではGD3欠損ヒト黒色腫変異細胞株よりもGD3発現細胞株の方が腫瘍増殖能が高かったが、細胞外マトリックス蚤白への接着能はGD3欠損ヒト黒色腫変異細胞株の方が高く、転移能の面ではGD3よりもGM3の影響の方が大きい可能性が示唆された。 この研究により、GD3およびGM3はそれぞれ異なった機序を介して黒色腫細胞と細胞外マトリックスとの接着に関与しており、接着能に関してはGM3の方が強い可能性があるが、腫瘍増殖の点においてはGD3の存在がより重要であることが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Nakano J: "Lack of Induction of Anti-Gangrioside GM_3 antibody in the Patients with Malignant Melanoma in Japanese"Pigment Cell Research. 11. 213-215 (1998)
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[Publications] Nakano J: "Biologic Roles of Gangrioside GM_3 and GD_3 in the Attachment of Human Melanoma Cells to Extramatrix Proteins"Journal of Investigative Dermatology Symposium Proceedings. 4. 173-176 (1999)
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[Publications] 武藤正彦: "ヒトメラノーマの分子疫学"腫瘍マーカー研究会誌(電子ジャーナル). (掲載予定). (2000)