1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10670833
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
安東 醇 金沢大学, 医学部, 教授 (50019915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 茂雄 金沢大学, 医学部, 助手 (30272983)
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Keywords | 治療用放射性医薬品 / ^<105>Rh / ブレオマイシン / ^<105>Rh-ブレオマイシン |
Research Abstract |
^<105>Rhを使用した放射性医薬品を製造するために,^<105>Rhの製造法を確立し,この^<105>Rhをブレオマイシン(BLM)に結合させるための研究を行った。 実験(1):天然ルテニウム金属粉(^<104>Ruの存在比18.58%)25mgを石英管に封入し,JRR-3MのHR1で3時間照射(1×10^<14>n/cm^2・S)し,^<104>Ru(n,γ)^<105>Ru(β^-)/(4-4hr)^<105>Rhの反応で^<105>Rhを製造し,B.Grazman and D.E.Troutnerの方法に準じて^<105>Rhを分離した。4回の実験での^<105>Rhの収量は15.1MBq〜22.0MBqであり,放射性核種純度は98.3%〜99.9%であった。 実験(2):次いで,^<105>RhによるBLMの標識を行った。上記の方法で得られた^<105>Rhは^<105>Rh(III)であるが,このままではBLMに結合させることは不可能であった。そこで,^<105>Rh(III)を無水エタノールと氷酢酸の混合溶液中で酢酸ナトリウムを用いて還元して,^<105>Rh(II)にした。このようにして得られた^<105>Rh(II)に,BLMを加えた後,pH7.0に調製し,沸騰水浴中で5分間加熱することによって^<105>Rh(II)-BLMとした。シリカゲルの薄層クロマトグラフィを使用して,同時に生成した放射化学的不純物から^<105>Rh(II)-BLMを純粋に分離した。 結果とまとめ:^<105>Rhは高純度のものがほぼ計算通りの収率で得られたので,臨床使用に際しても高純度で十分の量の^<105>Rhが得られることがわかった。 ^<105>RhによるBLMの標識については正II価に還元した^<105>Rh(II)を使用することによって,この核種をBLMに結合させることが可能となった。
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