1999 Fiscal Year Annual Research Report
虚血心筋における代謝、交感神経機能と心筋生存性の核医学的評価に関する研究
Project/Area Number |
10670835
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
瀧 淳一 金沢大学, 医学部, 講師 (10251927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 憲一 金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (00167545)
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Keywords | 心筋虚血 / 脂肪酸代謝 / 脂肪酸代謝 / I-125-BMIPP / TI-201 / Tc-99m-tetrofosmin |
Research Abstract |
ウイスターラットを用い左前下降枝を結紮することにより急性虚結モデルを作成し、病変部の血流、脂肪酸代謝の変化を評価した。血流はthallium-201および、technetium-99m-tetrofosminを、脂肪酸イメージングは125I-15-(p-iodopheny1)-3-R,S-metyl pentadecanoic acid(BMIPP)を用い評価した。急性虚血モデルを作成後に血流製剤とBMIPPを同時に尾静脈より投与し、20分後に屠殺しイメージンクプレートを用い心筋のマクロオートラジオグラフィを施行した。イメージ上で各心筋部分に関心領域を制定しトレーサー集積量を定量化し測定した。 5分間の急性虚血においては左前下降枝領域の虚血中心部では血流が正常部の0.36±0.08に対してBMIPPの集積は0.34±0.07と同等の低下を示した。一方虚血辺縁部では血流低下が0.39±0.11に対してBMIPPの低下は0.63±0.08であり血流低下に対して有意に脂肪酸集積の相対的高値を示した。20分の虚血においては虚血中心部では血流が正常部の0.01±0.01に対してBMIPPの集積は0.02±0.01と高度な同等の低下を示した。虚血辺縁部では血流低下が0.14±0.10に対してBMIPPの低下は0.30±0.14であり5分虚血と同様に血流低下に対して有意に脂肪酸集積の相対的高値を示した。 以上より急性虚血においては血流低下に比較し心筋の脂肪酸利用は相対的に高く、心筋脂質プールの増加の関与が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Taki J, et. al.: "BMIPP compared with thallium redistirbution."Int J Cardiac Imag. 15・1. 49-59 (1999)
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[Publications] 中嶋憲一: "心臓SPECTにおける定量解析の現状と課題"新医療. 26・3. 58-61 (1999)
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[Publications] 中嶋憲一、他: "画像診断の進歩;核医学イメージング."日本臨床. 58・1. 48-52 (2000)